タイムリープをテーマにした作品が気になってしまう性分なのだが、最近よく考えるのはバカリズム氏脚本のドラマ『ブラッシュアップライフ』のことだ。ある女性が若くして亡くなるものの、人生を二周目、三周目とやり直していく物語である。基本的にはごく個人的な範囲で人生
ベッシー・ヘッド
セロウェへ、二冊の本を持って〜ベッシー・ヘッドの命日に
4月17日は作家ベッシー・ヘッドの命日だった。1986年に48歳の若さで亡くなってから、もう40年になる。いつか、彼女の小説When Rain Clouds Gatherを自分の翻訳で出したら、その本を持ってお墓参りに行くというのが、いつもバケツリストのひとつにあった。本は、最初の出会い
希望を思い描けない社会で生きるということ――『雨雲の集まるとき』が描いたアパルトヘイトを読む
ベッシー・ヘッドは、小説の中でそれぞれの登場人物の内面を描き出す。善人でも悪人でもないひとりひとりの人間を。美しいボツワナ農村の背景描写があったと思えば、登場人物の会話、そして会話をきっかけとするその登場人物の深く長い思考の世界へ。視点が流れるように変わ
一冊をリスペクトする、という立場 ――名前を預かるということ
現代社会は情報にあふれ、人は日々、膨大な選択を迫られている。 本の世界も例外ではない。毎日平均して約200点もの新刊が生まれる日本では、日々市場に本が埋もれていく。自分が読める冊数などほんのわずかだ。そんな過密な出版環境の中で、一冊の本が読者に届くまでの道の
2026年とその先の雨雲出版の仕事について
日々、不穏な世界情勢で心を痛めるニュースばかりですが、自分ができることを淡々とやり続けて進化していこうと思います。2026年の雨雲出版は、主に以下の仕事を予定しています。■【新刊】ベッシー・ヘッド作品の翻訳出版現在、『雨雲の集まるとき』に次いで未訳のヘッド作
言葉と対話の先へ――分断の時代に、本ができること(2025年終わりに)
2025年はわたしの人生にとって歴史的な一年となりました。1990年代に作家ベッシー・ヘッドを知り、ボツワナと南アフリカを訪ねてからアフリカ研究の道へ進み、開発協力の仕事をしつつ、When Rain Clouds Gatherというかけがえのない作品の翻訳出版を目指しました。そんな30年
静かなる辺境地から、その先へ ——ベッシー・ヘッドと雨雲出版
作家ベッシー・ヘッドのエッセイに「静かなる辺境地からの覚え書き(Notes from a quiet backwater)」という作品がある。私には静かなる辺境地が必要だ。まるで地上にかろうじて生き、人生を慎重に、小さな道筋を踏みしめながら歩む暮らしの感覚である。私の作品はすべて、こ
新しいフェーズへ〜Ameliaとして踊ってきた意味
少し日が経ってしまいましたが。今年のお誕生日は特別な日でした。ベリーダンスの師匠とお誕生日が近いので、毎年のことながらイベントと重なったときはあまり大きく言わないようにしているのだけれど、ショーが終わったタイミングでようやくこのことを書こうかと思います。
村の人々
ボツワナへ亡命してまだ間もない1960年代、まだ『雨雲の集まるとき』を書く前、農村の人々についてベッシー・ヘッドが書いたエッセイの中に、こういうくだりがある。貧困はアフリカに住みついている――まるで静かな第二の皮膚のように。おそらく地球上で唯一、無意識の尊厳
「ひとり出版社」という言葉―タンザニアの起業家から学んだこと
ひとり出版社という言葉をよく耳にする。わたし自身も例外なくひとり出版社なので、その言葉を自ら使う機会は多い。昨今、メディアなどで話題になるひとり出版社は、従来の出版社とは一線を画すオリジナリティのある本やこだわりのある本づくりなど、ユニークなビジネスモデ








