昨年読了していた本で書くまでに時間を置いてしまったのだが、河野哲也著『アフリカ哲学全史』は自分にとって発見の多い一冊だったので、改めて書いてみたいと思う。■哲学という切り口で、アフリカを見る著者はアフリカ専門の哲学研究者ではない。わたしはこれまで長年、南
アフリカ
雨雲出版が学校図書館を支える人たちに伝えたかったこと ——「本と出会う」という時間
学校図書館関係者の定例会にお招きいただき、雨雲出版や『雨雲の集まるとき』に関する講演をさせていただいた。ベッシーさんや作品背景、アパルトヘイトや差別の深い話はもちろん、わたし自身の翻訳出版への道やアフリカ関係のキャリア、開発コンサルのお仕事、会社を離れて
村の人々
ボツワナへ亡命してまだ間もない1960年代、まだ『雨雲の集まるとき』を書く前、農村の人々についてベッシー・ヘッドが書いたエッセイの中に、こういうくだりがある。貧困はアフリカに住みついている――まるで静かな第二の皮膚のように。おそらく地球上で唯一、無意識の尊厳
「ひとり出版社」という言葉―タンザニアの起業家から学んだこと
ひとり出版社という言葉をよく耳にする。わたし自身も例外なくひとり出版社なので、その言葉を自ら使う機会は多い。昨今、メディアなどで話題になるひとり出版社は、従来の出版社とは一線を画すオリジナリティのある本やこだわりのある本づくりなど、ユニークなビジネスモデ
「アフリカといえば動物?」の先へ――ベッシー・ヘッドを届けるために、対話の土壌を作る
「アフリカといえば動物?サバンナ?でも本当は違うんです」こういう問いかけを、何度聞いただろう。そのたびに感じる違和感と疲労感。どこか相手を見くびり、アフリカへのリスペクトを欠き、「自分はアフリカを知っている」という上から目線が透けて見える気もする。アフリカ
翻訳出版への道 | 「言葉と対話で、世界とつながる恵みの雨を」雨雲出版
ベッシー・ヘッド1937年南アフリカ生まれ。母は白人、父は黒人。アパルトヘイトを逃れボツワナへ亡命。1986年に世を去る。彼女を知ったのは大学時代。以後アフリカ地域でODAの仕事をしつつ、多数の出版社に翻訳出版をかけ合い続けましたが、結局28年後に自ら雨雲出版を立ち上
持てる者が持たざる者へ
アフリカだけに限ったことではないだろうが、「持てる者が持たざる者へ」金銭的に支援をする、何かをあげるということが当然と思われている場面には、とても頻繁に遭遇する。歴然とした経済格差があるからというのが大前提にあるのだが、これは援助慣れという言葉では単純に
アフリカ的サービス精神としての嘘
仕事でもプライベートの旅でも、ある程度の期間をアフリカに関わっているひとの多くは、アフリカにうんざりし、憤り苛立ったり、嫌な思いをした経験を持つだろう。そういえば、ずいぶん前だが、日本の某有名ガイドブックに「叩かれて打ちのめされて、また帰っていくアフリカ
ボツワナ民主主義の希望、58年後の政権交代
南部アフリカの内陸国ボツワナでも、この11月で新大統領が誕生した。独立以来初めての政権交代は、ボツワナにとって紛れもなく歴史的であり重大な出来事だ。2024年10月30日に実施された選挙により、野党Umbrella for Democratic Change (UDC)が国民議会の61議席中36議席を獲
アフリカ差別発言に出くわしたときの対応について考えること
学生時代にアフリカに関わり始めてからいままで、ずいぶん年月が経った。いつも感じていることだが、アフリカ関係以外の一般のひとと話していて、あからさまにアフリカに対する差別的な発言をされるのは日常茶飯事だ。アフリカ関係者ならきっと誰しも、そんな場面には数知れ









