ハラレの映画館で前作を観たのは、2006年のことだ。ジンバブエに住んでいた頃で、あれからちょうど20年が経つ。その間、数えきれないほど繰り返し観てきた映画が、実際に20年後を舞台にした続編として戻ってきた。20年という時間が、映画の外でも内でも同じように流れていた
ひとり出版社
セロウェへ、二冊の本を持って〜ベッシー・ヘッドの命日に
4月17日は作家ベッシー・ヘッドの命日だった。1986年に48歳の若さで亡くなってから、もう40年になる。いつか、彼女の小説When Rain Clouds Gatherを自分の翻訳で出したら、その本を持ってお墓参りに行くというのが、いつもバケツリストのひとつにあった。本は、最初の出会い
静かでスローな本づくりを――平和が揺らぐ時代に、言葉を届ける
新刊の準備を進めている。今日もある程度作業をした。前作に続き、南アフリカ/ボツワナの作家ベッシー・ヘッドの作品だ。雨雲出版は、『雨雲の集まるとき』の翻訳出版をきっかけに設立されたが、まずは大本命だった作品の出版を実現させたので、次のステップへ進むことは以
世界を知る、思考の枠を広げる | 中学三年生にお話しました
もし、あなたの国の「法律」がこうだったら?この地域に住んではいけないと家を追い出されるあなたの職業は単純労働に限定される水準の低い教育しか受けられず進学はできない駅、公園、トイレ、映画館、郵便局窓口や公共交通機関など、あらゆる公共施設の利用は分離される異
雨雲出版が学校図書館を支える人たちに伝えたかったこと ——「本と出会う」という時間
学校図書館関係者の定例会にお招きいただき、雨雲出版や『雨雲の集まるとき』に関する講演をさせていただいた。ベッシーさんや作品背景、アパルトヘイトや差別の深い話はもちろん、わたし自身の翻訳出版への道やアフリカ関係のキャリア、開発コンサルのお仕事、会社を離れて
一冊をリスペクトする、という立場 ――名前を預かるということ
現代社会は情報にあふれ、人は日々、膨大な選択を迫られている。 本の世界も例外ではない。毎日平均して約200点もの新刊が生まれる日本では、日々市場に本が埋もれていく。自分が読める冊数などほんのわずかだ。そんな過密な出版環境の中で、一冊の本が読者に届くまでの道の
2026年とその先の雨雲出版の仕事について
日々、不穏な世界情勢で心を痛めるニュースばかりですが、自分ができることを淡々とやり続けて進化していこうと思います。2026年の雨雲出版は、主に以下の仕事を予定しています。■【新刊】ベッシー・ヘッド作品の翻訳出版現在、『雨雲の集まるとき』に次いで未訳のヘッド作
言葉と対話の先へ――分断の時代に、本ができること(2025年終わりに)
2025年はわたしの人生にとって歴史的な一年となりました。1990年代に作家ベッシー・ヘッドを知り、ボツワナと南アフリカを訪ねてからアフリカ研究の道へ進み、開発協力の仕事をしつつ、When Rain Clouds Gatherというかけがえのない作品の翻訳出版を目指しました。そんな30年
静かなる辺境地から、その先へ ——ベッシー・ヘッドと雨雲出版
作家ベッシー・ヘッドのエッセイに「静かなる辺境地からの覚え書き(Notes from a quiet backwater)」という作品がある。私には静かなる辺境地が必要だ。まるで地上にかろうじて生き、人生を慎重に、小さな道筋を踏みしめながら歩む暮らしの感覚である。私の作品はすべて、こ
ノートを書くということ――解像度を上げ、惑わされずに生きる
最近、ノート術やジャーナリングについて積極的かつ体系的に発信しようとしている。noteやYouTube動画で紹介しているのは、昔から自然にやってきた習慣のことなのだが、最近それが「誰かのインスピレーション」以上の意味を持つと感じ始めている。書くことは個人的な行為に見









