作家ベッシー・ヘッドの資料の中には、彼女のインタビュー音源もいくつか残されている。ベッシーの声は、かなり柔らかく優しく高いトーンで、しかも非常に可愛らしい喋り方なのだけれど、ときどき強い感情が見え隠れしてオーラが感じられる。(いつか公開するかもしれないけ
ひと
世界からわたしを知るひとがいなくなったとしても
この日、と決めていたわけではなかったけれど、心を静かに開けると思った日に行こうと思っていた。あ、今日だ、と思ったわけでもなかったけれど、何となく今日なら行ける気もした。日暮里のタイ料理店「オーム・タイ・テースト」は、「マイタイ」の場所をそのまま引き継いで
個人史によって、歴史は作られる (渋谷「ロス・バルバドス」にてアフリカごはん)
土曜日、渋谷のアフリカ料理店「ロス・バルバドス」にて、昔からお世話になっている皆様とお食事をした。アフリカ研究界隈の人なら誰もが知っているアフリカ研究の大御所であるY先生とK先生、そして十数年前のTICAD市民社会フォーラムというNGOでご一緒して以来のつながりの
あなたの話を、書かせてもらえませんか
最近しばらく顔を出していなかった馴染みのカフェに朝からずっと行きたい気がしていたので、昨日は太陽の光が夜に滲んで溶け切る直前の時分に訪ねた。他のお客さんもいなくなってから閉店まで、いつもの二人の店主と他愛もない会話をする静かな時間なのだ。オープンして二年
書きたくなった!『パリでメシを食う。』/『パリの国連で夢を食う。』川内有緒さん
エッセイを読むのが好きなので、けっこうたくさん読んでいる。エッセイだけでなく、日記的なものとか、インタビューなんかも好きだ。なんとなく、誰かの生き方を垣間見るような、ささやかだけどリアルなところがいいのだと思う。川内有緒さんの『パリでメシを食う。』を衝動
スコットランドの古書店日記『ブックセラーズ・ダイアリー』
タイトルで瞬間的に決めて購入することをジャケ買いというのか衝動買いというのか、出会いというのかわからないが、この本はどこかで宣伝が流れてきて、「お。」と思った。もちろん、ネット時代の書店の奮闘記録なので、これをAmazonで買っては喧嘩を売っているようなものだ
実在するベッシー・ヘッド作品の登場人物と会話する
作家ベッシー・ヘッド作品に、三部作と言われる長編小説が3冊ある。互いに物語が繋がっているわけではないのだが、ベッシー本人と同じように、「余所者」がボツワナの村に入っていくというモチーフが共通している。中でも三作目のA Question of Powerは、最も評価の分かれる
ステージが上がること、ゴールを決めないこと(#マザーハウス さんの企画展『はじまりのバッグ展』)
落ち込んだとき。何かいいことがあったとき。何でもないときでも。ふらりと立ち寄る心ほぐれる場所は、きっと多くのひとが密かに持っているんだろうと思う。わたしにとって実はマザーハウスさんはそんな場所。いつもふらりと訪れて、大抵は店員さんとおしゃべりしてほっこり
セルフブランディングがうまいひとの共通点
南アフリカの作家ベッシー・アメリア・ヘッドの作品の翻訳を出版すること、彼女の作品や書簡などの言葉たちを通じて多くのひとが「すんっ」と感動してほしい。身近に感じてほしい。↑感覚的ですそれをライフワークとして、もう23年くらい。こんなに長い年月を経て、遅ればせ
「好きではないことをそぎ落としていく行為でもあった」トラベルジャーナリスト寺田直子氏
どこかの土地と繋がりたい。思えば子どもの頃から漠然とした思いはあったのかもしれない。生まれ育った故郷や「地元」と呼べるところがないので、旅をしてはその国や街や村の人々の「地元」感を感じて、いいなぁと思っていた。先日、たまたま図書館に予約していた本を取りに