ニュースを追うほどに、悲惨な状況に胸が苦しくなる。
アメリカとイスラエルによるイランに対する攻撃は世界に衝撃を与え、中東情勢は急激に悪化してしまった。

どの国であれ、主権国家に対して突然爆撃を行い、多くの一般市民の命を奪うことは決してあってはならない。国際法の侵害である以前に、人として許される行為ではない。

イランによる「報復攻撃」も中東諸国に広がって、さらに多くの犠牲者が出ている。

まず、爆撃されていい国などないし奪われていい命などない。
この大前提の下で、日本政府には今回の攻撃を強く非難してほしかった。

国を強くするということは武器を持つということではなく、このような人道に反する行為に対し毅然とした態度で立場を表明することだと思う。

これまで人類史の中で多くの悲劇が繰り返され、数えきれないほどの命が奪われてきたのに、またそれと同じ道をたどるなど、あってはならない。

外交関係でも、国内政策でも、歴史上の過ちを繰り返しかねないような我が国の状況に、強い危機感を覚えている。

武力によって他者を攻撃する心理の根底には、相手を見下す気持ち、軽んじる気持ち、自分が優位に立っているという幻想がある。それが差別だ。

ここを出発点にする限り、対立は避けられない。
差別はやがて、戦争につながっていく。

アパルトヘイト時代の南アフリカに生まれ、カラードとして生き、ボツワナへ亡命したベッシー・ヘッドが描くのは、アパルトヘイトという政治構造そのものではなく、それを生み出す人間の心の中の差別だった。誰の中にも潜んでいる差別だ。

この作品を翻訳出版したいと願ったのは、もう何十年も前のことだった。
けれど、現代社会において、これほどベッシー・ヘッドが鋭く描いた差別の実態についての理解が必要になるとは思ってもいなかった。

政治に対して声を上げ、戦争へ向かうことがないよう、一市民としてできる行動を続けていきたい。
そして、『雨雲の集まるとき』を社会に届けるために、雨雲出版としてもできる限りの手段を取りたいと思う。

そんな雨雲出版が主催する「世界とつながるブックフェア」の開催も、明日に迫ってしまった。
このような緊迫した情勢の中で開催を迎えるとは、思ってもいなかった。

本は、世界の解像度を上げてくれる。ぶれない芯を教えてくれる。
今、世界について知ることがどれほど大事かと思う。

だからこそ、「世界とつながるブックフェア」と銘打って、小さくも行動を起こしたことは、自分にとってとても意義深いことだと感じている。

多くの方に共感の輪が広がり、世界とつながってほしい。

誰も取り残さない、誰の命も奪わない社会をつくるために。

こんなときだからこそ、本を。

==

世界とつながるブックフェア_フライヤー20260124



■■『世界とつながるブックフェア』開催■■
色々な国や人々、文化を知ることは、
私たちのものの見方をより豊かにしてくれます。
「世界とつながるブックフェア」は、
そんな視点をくれる本やZINEとの出会いの場です。
分断や対立が語られがちな今、
それぞれに世界を考える出版レーベルたちの
選書をお届けします。

【日時】
2026年3月7日(土)11:30-16:30
【会場】あやセンター ぐるぐる (park)
*入場無料
東京都足立区綾瀬4-6-34
東京メトロ千代田線「綾瀬」駅西口 徒歩3分
*綾瀬駅西口を出て左、パチンコ屋さんの手前を入り
 [高架の間]を進んでください。
【企画・主催】雨雲出版
【お問い合わせ】 rainclouds.publishing@gmail.com

■世界とつながる推し本トーク開催!■
14:00-15:00 出店者による本紹介&参加型本トーク
*出店者と参加者の「世界とつながる本」を紹介します
あなたが推したい一冊をぜひ持ってきてください
(予約不要・飛び入り歓迎)

【出店者】
あいんしゅりっと
みずいろブックス
文学ラジオ空飛び猫たち
コトニ社
共和国
LETTERS UNBOUND
春秋社アジア文芸ライブラリー
国書刊行会
明石書店
NEWDAWN
クオン
Type Slowly
雨雲出版

【詳細】


【Peatix】 
(予約不要・入場無料ですが念のためこちらで参加表明お願いします)

*サポートチケットあり

#世界とつながるブックフェア

エッセイ100本プロジェクト(2023年9月start)
【79/100本】

timothy-barlin-GX4YM64o49U-unsplash