土曜日の朝、予定していなかったけどホテルの人が紹介してくれたガイドさんに半日ツアーを頼んだ。ベテランでどこまでも親切で、最高のガイドさんだった。
セルビアやベオグラードの歴史。オスマントルコやセルビア正教。歴史と文化の豊富な知識が圧倒的だ。
この地域は歴史の交差点で複雑な時代の記憶を持つ。
多くの勢力が支配し、痕跡を残していった。
ベオグラードはドナウ川とサヴァ川の合流地点にある。(詳しい観光の話は後からゆっくり書くとして)
彼に、戦争と記憶について聞いてみた。そんな深い話になったから。

ベオグラードに1999年NATOの空爆を受けたビルがそのまま残されている。彼自身はそういうものを快く思わないようだ。
何故なら、ネガティブな記憶を呼び起こすからだ。観光客に対しても、そのネガティブなものを積極的に見てほしいとは思わないと。

彼自身、アメリカにも暮らしたし、旧ユーゴスラビアでも生きてきた。
国を失うとはどういう気持ちかと訊いてみた。
彼は、暗い過去について考えている暇はない。Life is too shortだ。
今を最大限に楽しみ前向きに生きるだけだと。
深く共感するけどその言葉の重みが違う気がした。

この国に来て、仕事でもプライベートでも、出会った人ひとりひとりに、深いものをいただいている。
心の中に大切に蓄積されていく。
作家ベッシー・ヘッドが描いた短編小説『宝を集める人』のように、わたしはかけがえのない輝く宝のかけらを集めている。
感謝しかない。
南アフリカの作家ベッシー・ヘッド(1937-1986)の紹介をライフワークとしています。
(詳しくはこちら)
■作品の翻訳出版に向けて奔走しています。
■作家ベッシー・ヘッドについてnoteで発信しています。
⇒ note「ベッシー・ヘッドとアフリカと」
⇒ note「雨雲のタイプライター|ベッシー・ヘッドの言葉たち」
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