連休前を全部お休みにしたので、わりと長期休暇。ありがたいですね。
もちろん休暇、といっても毎日図書館にこもって作家ベッシー・ヘッド活動をしていました。

主に出版をしたい作品の翻訳チェック。もう何度も何度も繰り返しています。

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でも昨日、実はけっこう気持ちが沈んでいました。

それで、思い立って突然、鎌倉方面に行きました。
江ノ電に乗って、海を見たかったの。

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海はいいですね。

暑い時間帯はカフェで本を読んで(最近は、翻訳の勉強のために海外文学で売れている作品の翻訳版を漁っています)、少し涼しくなった夕刻に七里ガ浜へ。

休みとはいえ、ずっとライフワークの「ベッシー・ヘッド作業」の方をしていて、心はわりと楽しいのですが、体とマインドがかなり疲れていたようです。

海を見ていると、絡み合ったものがほぐれていくようで、ありがたい。

風に吹かれて、何にも考えないで、心がほどけていく感触だけを味わっていました。

その後思い立って、「戸塚」に。

なぜ戸塚かって?
大学時代を過ごしたところです。わたしにとっては思い出がたくさん。

戸塚は、旧東海道の宿場町なのですよね。
西口の古い昭和スタイルの商店街が残る味わい深い街でした。

でも、わたしが去ってしばらく経ってから、再開発され今では「トツカーナモール」が。
ほんとびっくりですわ。いや、以前来たことはあったんですけどね、またびっくりした。

トツカーナって何!!!(←まだ言ってる)

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小さな小さなひとり旅みたいな1日でした。

ひとりで海を眺めたり、戸塚駅に降り立ち、1995年から1999年の大学時代を思い出したり。
駅前で夜中に酔いつぶれた先輩を見つけて起こしてタクシーに押し込んだこととか、厚底のサンダルで転びそうになったこととか、丸井でバイトしたこととか、どうでもいい思い出がたくさん蘇ってきたり。笑

何度も書いているけれど、わたしはアフリカ研究のゼミに入ったことがきっかけで、アフリカと関わり始め、やがて1997年ごろに作家ベッシー・ヘッドのことを知り、それがライフワークとなっていったのです。

1998年、大学4年生の時に、ベッシー・ヘッドのことを追いかけて(もちろん亡くなっているんですけどね)ボツワナと南アにまで行きました。

ゼミの募集文に惹かれ、アフリカなんてまったく知らなかったのに、これかもと思い直感だけで応募したことから始まったわたしのアフリカ人生。

それでもアフリカに「熱」を持っていない不真面目なゼミ生だったわたしが大学3年生の時に旅した長崎の古書店でたまたま出会った「アフリカ文学短編集」(全2巻4,010円)
その本がきっかけでアフリカ文学のことを調べ始め、やがて「えっ!これわたしが書いた文章?」と思ったのが南アフリカ出身の作家ベッシー・ヘッドでした。生意気で、センスが抜群の大学生ですね。
この辺のくだりはちゃんとした文章にまとめるつもりなんだけどね。。。なかなかね

2021年の今でもまだ、こんなにベッシー・ヘッドをやっているけっこうなマニアなんだよ、って20数年前の自分に語りかけました。

ゼミの師匠は、わたしの人生を変えたひとです。

よく、ゼミが終わると西口商店街にある中華料理屋さん「亜細亜楼」で皆で食事をしました。
ほんとうに数え切れないほど通った亜細亜楼は、かけがえのない思い出の場所。

それも、もちろん商店街の再開発でなくなりました。

でもね、トツカーナモールには、亜細亜楼の店長さんが経営されている「オリエンタルカフェ バニアンツリー」があることを知りました。

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カフェなのでおしゃれっぽくなっているし、食事もアジア料理全般だったけれど、懐かしくなってルーロー飯を。(でもおしゃれ)

そして、亜細亜楼の味を引き継ぐ姉妹店があるそうです。
こちらのブログさんを参照。

食べながら、いろんなことを考えました。

1995年から2021年までのわたしのアフリカ人生のこと、ベッシー・ヘッド道のこと。
エディンバラで大学院に行ったこと、ボツワナを再訪したこと、ジンバブエに住んだこと、国際協力の仕事を始めて、アフリカのいろんな国に行かせてもらったこと。

でも、アフリカ原点は、この戸塚に暮らした自分にあるんです。


西口商店街に、昔からあるお店で老舗のケーキ屋さん「カナール」

このお店は、古い雰囲気の良いヨーロッパみたいなとても素敵なお店でした。
今は、トツカーナモールに入っています。
昔の名残のアーチ状の天井を再現されていて、テーブルと椅子なども古いものを使っていらっしゃるようです。

昔は、よくゼミの師匠と皆で行きました。

思えば遠くに来たもんだ、と思いながら、40代になったわたしは遠い目をしながらレアチーズケーキとロアブレンドを味わいました。

こころが遠くに浮遊する、自分自身に帰る、良い時間でした。

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ちなみにこれは、今年の正月に実家で見つけた古いアルバムの写真。

今は多分ない別の古い喫茶店にいる師匠とゼミの仲間とわたし。

もうこの中の誰とも、会うことはありません。
どこかで元気にしてくれていると嬉しいですね。

日付を見ると1997年。アフリカに行く前ですね。
幼いわたし。20歳ですね。

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色々と苦しいことももちろんたくさんあったけど、わたしの人生は悪くないし幸せだし、けっこう楽しくてたまんないんだよね。

なんて思える日でした。

こんな1日、必要だよね。

ほんと感謝です。


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note「ベッシー・ヘッドとアフリカと」
note「雨雲のタイプライター|ベッシー・ヘッドの言葉たち」
■ Amelia Oriental Dance (Facebookpage)
■ 『心と身体を温めるリラックス・ベリーダンス』
■ Rupurara Moonアフリカンビーズ&クラフト
 Rupurara Moon African Beads & Crafts
 








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