ずいぶん遅ればせながらなのだけれど、この映画を観た。

ボツワナでおそらくいちばん有名なラブストーリー、セレツェ・カーマとルース・ウィリアムズ。

ボツワナのチーフ(首長。ングワトの人々の王)であり、カーマ3世(Khama the Great)の孫であるセレツェ・カーマは、1940年代、イギリス留学中に知り合った英国人女性のルース・ウィリアムズと恋に落ち結婚する。

当時、ボツワナは独立前の英国保護領ベチュアナランドであり、アパルトヘイト政権ができた頃の厳しい時代である南アフリカの隣国だった。
人種主義の波が南部アフリカ地域に広がる中で、黒人と白人の結婚は許されず、このことでセレツェは叔父のツェケディ・カーマと対立する。

人種主義政策を取っていた南アフリカはこの結婚に反対して圧力をかけ、セレツェは王位を放棄して国を出なくてはならなくなる。

一般市民として国に帰ると、ボツワナ民主党を立ち上げ議員となり、その後、1966年9月独立とともにボツワナ初代大統領となる。ボツワナは、こうして早くから民主主義を成し遂げたとして評価される。

これほどドラマティックな物語があるでしょうか。


昔、大学生の時にベッシー・ヘッドのことを調べながらこの2人の物語を知って、この時代にほんとうにすごい話だと思ったのだが、改めてこのように映像になるとダイレクトに強烈にこの物語のパワーが感触として伝わってくる。

カーマ一族は、作家ベッシー・ヘッドが暮らしたセロウェがホームであり、ベッシーはこのカーマ一族の物語に非常に強い関心を持って、セロウェにあるカーマ3世メモリアルミュージアムで調べものをしながら歴史小説とも言える作品を書いている。

(今では、そのミュージアムにベッシー・ヘッドの資料が多く保管されており世界中から研究者が文献調査にやってくる)

セレツェとルースの物語はもっともっとたくさん語るべき要素があったのだろうけれど、一本の映画にドラマティックにまとまっている手腕はさすがだなと思わせる一本だった。

ちなみに、この2人の子どものひとりイアン・カーマはボツワナの4代目大統領だ。



この映画、結局DVDを買う形で入手せざるを得なかったのだけれど、ぜひ多くのひとに観てもらいたい。この時代のボツワナの空気、セレツェたちの人格と政治手腕の凄さ、そして俳優さんたちのすばらしさが光っている作品です。


ところで、Seretse Khamaと画像検索すると、本物のセレツェとルースの写真が出てきます。
セロウェの丘の上で村を眺める、ほんとうに美しい写真です。






FullSizeRender


==
note「ベッシー・ヘッドとアフリカと」
note「雨雲のタイプライター|ベッシー・ヘッドの言葉たち」
■ Amelia Oriental Dance (Facebookpage)
■ 『心と身体を温めるリラックス・ベリーダンス』
■ Rupurara Moonアフリカンビーズ&クラフト
 Rupurara Moon African Beads & Crafts
 








にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 演劇・ダンスブログ ベリーダンスへ