また本を読んで泣いた。
朝ドトールで。涙が止まらなくなる。

『神(イマーナ)の影』は、ルワンダのジェノサイド(虐殺)の記憶をたどる
コートジボワールの作家ヴェロニク・タジョの作品。

神(イマーナ)の影
タジョ ヴェロニク
エディション・エフ
2019-10-25



ルワンダのジェノサイドをめぐる記憶を
ルポルタージュのようでも
フィクションでもある短めの文章たちでつづっている。

1994年のジェノサイドでは、たった100日間の間に
80万人ともいわれる人々が殺された。
ジェノサイドからまだ二十年余りしかたっておらず、
その記憶は人々の間で生々しく残っているのだろう。

本書は、文章がとてもうつくしい。
ほんとうに美しい。訳文もとてもうつくしい日本語で書かれている。

まるで、映画の中の空気と色彩が見えるかのような文章だ。

でも、現実のルワンダで起きた事実に基づき
丁寧に書かれている。

大仰な説明はなく、人々の感情と記憶と苦悩、
そして生きていこうとする希望の光が描かれている。

夢か現か、明け方に観る重苦しく美しい夢のように
完全に別世界に引き込まれる文章であった。

とくに被害者と加害者、残された家族の対話は
あまりに強烈だ。

何度でも読み返し、心にしみこませたい。

ルワンダにはまだ行ったことがない。
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ルワンダはわたしのなかにある。あなたのなかに、わたしたちのなかにある。
ルワンダはわたしたちの皮膚の下に、血の中に、腸(はらわた)のなかにある。ルワンダはわたしたちの眠りの底にある。目覚めているときの心の中にある。
ルワンダは絶望、再生しようとする欲求。ルワンダはわたしたちの姓につきまとうし、死を乗り越える生。
人間性を取り戻す道をけっして断ち切ってはならない。
世界は壊れていない、わたしたちにはたしかに人間性があると、心のなかで歌い続けよう。ハミングするように。

(本文より)



神(イマーナ)の影
タジョ ヴェロニク
エディション・エフ
2019-10-25



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