体調も優れない土曜日、
予約していた本(待ちわびていた)が届いたので
一気に読了してしまった。
充実した昼寝を挟みつつ

朝日新聞ヨハネスブルグ支局 石原氏の著書




ムガベ前大統領。
ほんのしばらく前の9月に95歳で療養先のシンガポールで亡くなったばかりだ。

本書では、ムガベ前大統領の生い立ちから始まり
独立闘争の指導者「英雄」として人々を導いていく様子が
詳しく書かれている。

さらに、
1980年のジンバブエ独立後、
首相として、その後大統領として政権の座につき
37年もの間権力を握る中で、
どのように彼自身が変貌していったかということがよくわかる。

「堕ちた英雄」とはよくつけたタイトルだなと思う。
そして、「独裁者」がカッコ書きされているところも重要。

独立当初は、人々の融和政策をうたい、
2000年代に入ってからのスピーチや強引な政策とはまるで違う。

教育の拡充をはじめとするムガベ氏の功績は大きく、
人々の中ではやはり「英雄」ではあるのだろうと思う。

しかし、その一方で
1983年ごろから1987年ごろにかけてのGukurahundiと呼ばれる事件での
少数派(20%程度)のンデベレ人を中心とする
ZAPU支持層の殺害数は3万人とも言われる。
この責任を、現政権もまだ強く問われている。

やはりいちばん呪いのかかった課題であった農地改革が
この国の政治経済を崩壊に導く結果となった。

わたしは、2005年から2007年にかけて
ジンバブエに滞在し、ハイパーインフレーションから
政府による野党弾圧やメディアへの攻撃なども
リアルタイムで見てきた。
(このブログにも、2005年からたくさんジンバブエ関係の記事を綴っています)

2007年当時、野党MDC党首のモーガン・チャンギライ氏と
若手指導者だったネルソン・チャミサ氏が暴力を受けて大怪我をした
その写真が新聞にデカデカと掲載されたこともはっきり覚えている。

ダウンロード

↑ネルソン・チャミサ氏 (BBCより)

とくに、長年ムガベ氏と激しい対立をしてきたモーガン・チャンギライ氏が
65歳で亡くなってしまったあと、
若手だったネルソン・チャミサ氏がこんなに力を持ち
野党を主導するようになったのはすごいと思う。
今、41歳だ。

ジンバブエにいた当初は
独立系のジャーナリストや活動家とつきあいのあった私は
ネルソン本人には会ったことはなかったけれど、
彼と近い人たちのことは知っていた。
ネルソンが暴力を受け大怪我をした時には、
彼らは怒りをあらわにしていた。

2017年の「クーデター」(クーデターでないとも言えるかもしれないが)
をきっかけとする息を飲むようなムガベ辞任劇、
その後、一時は国を逃れたムナンガグワ氏が大統領となり
ムガベ氏が亡くなる2019年まで。

同書には、石原さんの視点で
ありありと激動のジンバブエ社会が描かれている。

本当に激動の歴史を経てきたジンバブエ。
そして、大きく変わってきたムガベ氏。

でも、
どれほど堕ち、どれほど「独裁者」と揶揄されても、
彼の中には優れた教育者であり、
頭脳の切れる指導者であり、
英雄だった記憶と誇りが残っている。

そんな気がする。

それだけに、
独立後から失われた多くの命、
転落した多くの人々の人生、
奪われた農地とハイパーインフレーションが
とても悲しい。

彼の死で、
歴史がまた一ページ進んだんだろう。

今日はずっと
心がジンバブエの過去と現在をゆらゆらとしている。

どこか悲しい。

でも、人々の未来は希望に満ちていてほしい。

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