ここ数か月で、ずっとずっと、とても深く考えてきたことがあります。
ほんとに真剣に考えていたので、心のなかだけで温めてきました。


Rupurara Moonのこれからのことです。


2009年、ジンバブエのマルチカレンシー制導入とともに始まったRupurara Moon。

わたし自身が以前から大好きだったワイヤービーズの動物たちを、米ドルでそのまま生産者から買えるようになって、すてきなアートをまずは日本に紹介ができると思ったし、ほんの少しだけでも、大変な経済状況に陥ったジンバブエに暮らすアーティストさんたちへ外貨を落とすことができるかもしれないと思ったから。

心から、そう思ってショップを始めました。





でも。
本当のところは、そのときの仕事に対するストレスやキャリアへの焦燥感がいちばんの原動力だった。

だから自分の手持ちのいろんなカード(現地の知り合い、ツール、情熱、技術など)を使ってできるものは何かと、一冊のノートにぎっしり書き進めていくうち、ショップを開くことに思い至った。



それでもRupurara Moonをはじめて、少しずついろんなひとがアートやアクセサリを好きになってくれて、人に知られるようになって、イベント出店に声をかけてもらえるようになったり、自分自身でギャラリー展をアレンジしたり。
気がついたら、だいぶ前へ進んでいました。


商品の幅を広げて、少し高級ラインのコットン製品やシルバーアクセサリを取り扱うようになったり。
カフェにおいてくださる方も、イベントのために手伝いに来てくれる方も(もともとのお友だちではなくって、Rupuraraを知って初めて来てくださる方たちも!)。




この何年かで、ずいぶんと幅を広げてくることができました。


温かく支えてくださるたくさんの皆さんに、心から感謝しています。

すてきな生産者や現地のショップオーナーたち。そして、昔、ハラレで一緒に仕事をしていた元同僚が、とても重要な現地マネージャーとなって、生産者たちと協力しながら「調達担当」全般という役割を担ってくれている。


わたしはほんとうにすてきなひとたちに囲まれているなと心から幸せに思います。






何度か書いてきましたが、いまたぶん、次のステップへと進まなくてはならないところまで来ていて、すごく苦しい時期なのだと思っています。


Rupurara Moonとして何を目指すのか。

他人を巻き込むのなら、責任もあります。






だからまず、公言してたけど、11月にジンバブエに行くのはやめました。

もう少しマインドが整理されるまで延期です。







今の通い仕事はとても面白くもありますが、同じくらい、すごくヘビーなストレスがあります。

恐らく、そこへの強い反発が、また限られた有給休暇のなかでのたった5日か6日で無理にでもジンバブエに飛んで行ってしまいたいという強烈な欲求となって自分の意識を支配しようとしているのだと思います。

でも、アフリカと関わって何か結果を得ようなんて、そんな一朝一夕でできるものでは到底ないし、それをほんとうは分かっている。


そのための数十万は高すぎる。第一、そこまで利益は出ていません。

自分への言い訳をしているということだと、やっと認めることができました。
そしたらずいぶん楽になった。


いまわたしがしなくてはならないことは、ここでしっかりと整理していくことだと思います。

ジンバブエの現地マネージャーともメールのやり取りをしながら話あいました。








今のわたしが、国内でできる限りのことをしようと思っています。


どうやって広げていくか。
営業のこと、広報のこと、経営のこと。
色々と、具体的に考えていくことはとてもきついことではありますが、ものすごく楽しくうれしいことです。
(でも、圧倒的に能力が足りないです・・・。ほんとに誰かの助けが欲しい)



通い仕事をしていて、フルタイムでRupurara Moonに関われないことはとてつもないストレスです。
でも、通い仕事を言い訳にしていては、まったく進めなくなってしまうのだと思うし、そんな格好悪いことぜったいにしたくない。



自分が普段使う言葉を洗い出し、そこに自分への言い訳やきれいごとなどをたくさん発見し、痛タタタ・・・ちょっと厳しいワ・・・と思いつつ、この嘘をそぎ落として「きれいになっていく」感覚を楽しみつつやっています。


わたし、自分自身を逃げられなくすること、けっこう好きみたいです。(!)







そしたら、Rupurara Moonの在り方やコンセプトの根本的なところが、もっとクリアになってきました。
しかも、重大な違和感のもとが、ふっとわかっちゃいました。


これは、すごいことだったんですが、まぁ、改めてきちんと整理した形で公表したい。






この社会で生きていくと、毎日いろんな人に会い、いろんな物事に触れ、社会人としてしゃっきりしないといけないシーンがたくさんあります。

でも、ふと気を抜くと、社会のルールを守ったり、何も考えずに誰かに言われたことに従っていたり、なんていうことになっていて、自分自身の不満に言い訳をしてふたをかぶせていく。
ものを考えなくなってしまうんですよね。その方が楽だから。


それが小さな歪みとなって、積み重なって、やがて取り返しのつかないくらい大変なことになってしまう。
自分がほんとうに望んでいることを見失っていくんです。

そして、いつか人生が終わるとき、望みをかなえられなかったことを、他人のせいにしても意味がないわけで。



わたしはたぶん、上記のものすごい発見について、昔からずっとずっと心の底で知っていたんです。
そしてそれは、2000年くらいから始めた『あふりかくじらの自由時間』というメールマガジンや、日記サイトや、このブログにも、ずっとあらわれていたはずなんです。
何かのヒントみたいに。


世間の些末なことに惑わされて、自分自身が知っていることを見失っていた。そこに言い訳をしていたように思います。


それが現実にやっているRupurara Moonと、今初めて、かっちり合いました。
ばしっとつながったんです。






具体的な答えはまだしっかり出ていないけれど、根本的なところはもう揺らがないような気がします。


Rupurara Moonの存在意義への迷いはなくなりました。



ジンバブエに行くことは、心のなかですごく望んでいることなので、「いかない」と決めることはすごくつらいです。

でも、ここで踏ん張れば、次にはまったく新しい関係が築けると確信しています。



2007年に帰国して以来、5回も行くことができたのですから。


次は、Rupurara Moonの足場をもう少しだけ固めてから、です。






すてきなアート作品やアクセサリ、コットンやシルバーなどはほんとうに大好きなのです。

きっと、すてきなものを見つける能力にも長けている(はず)と思ってます。
まぁ、単に貪欲なのかもしれませんが。


それでも、自分が心から好きなものがあって、誰かとそのすばらしさを共有できる瞬間がほんとうにうれしいから、ショップができる気がします。


だから、Rupurara Moonはずっと長いこと続けていくと思う。
すごくすごく大好きだから。




いつも、ありがとう。


これからも、すてきなものを集めたい。
誰かと誰かをつないで、ちいさなきっかけを、誰かの人生の中につくりたい。