Rupurara Moonもオープンしてから二年以上経ち、次のフェーズへ向かっているときなのだと思っています。


そんなときに、このギャラリーイベントができるというのは、ほんとうにありがたいことと思っています。
まだこれからなんだけれど、準備に追われている真っ最中なんだけれど、支えてくれるひとたち、クラフトやアクセサリを気に入ってくださるひとたちに感謝したい。

そんな気持ちです。


自分を見つめなおし、Rupurara Moonというショップの存在意義やコンセプトを見つめなおしていくなか、原点に立ち返りたいと思い、マザーハウスの山口絵理子さんの本を手に取ってみました。

(いまさらなんですが。二冊目もあるんですね)


裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)
裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)


このひとの人生は激しくて、情熱もすごくて、マザーハウスはとても素晴らしいと思う。

学ぶところが多くありました。

そして、共感するところも。とくに「かわいそうと思ってバッグを買ってほしくない」という言葉には気持ちが通じるところがありました。フェアトレードに対する懐疑的なコメントも。


純粋にクラフトやアクセサリをかわいいと思ってほしいという「原点」はわたしも変わりません。

それはわたしが、ハラレのマーケットで大好きなワイヤービーズアートを買い集め始めたときの気持ちと同じ。


ジンバブエという国には、正直、たくさん問題があります。

世界一のハイパーインフレーションではなくなったけれど、経済はだいぶ回復したけれど、電気や水道は十分ではないし、政府は現地化法を盾に外国資本に「現地化」を迫っている。

気候はよくて、ひとびとは温かくて、とてもうつくしい国です。
すばらしい文化がたくさんあるし、この国を愛するひとはたくさんいます。

それでも、政治経済情勢や、「独裁者」というイメージばかりをメディアは膨らませていきがちだし、それを簡単に鵜呑みにしてしまう人々がたくさんいます。
そういう意味では、日本は遠い国です。

平日日中、わたしは援助関係の仕事をしていますが、その援助関係者の中でも、ジンバブエといえばもう「悪い」というイメージばかりのひとが多いと感じます。
残念ながら、ほんとうにその国のことを知り、良さを見つけて、人々とかかわっていこうというひとは少ないです。

そんなことでは、「距離感」はちっとも縮まらないし、欧米や、そのメディアをそのまま信じる日本に、ジンバブエを好きになってくれるひとがいったいどれくらい増えてくれるでしょうか。


表面的なエキゾチシズムや、かわいそう、や何やらだけで判断してほしくないのです。

そして、「フェアトレード」と呼んでしまった瞬間、わたしのショップが築き上げてきたコンセプトが崩れてしまうような、そんな気がしている。

もっと、身近でありたい。

zimbabwe2009027


わたしがいちばん最初に気に入ったワイヤービーズのお店は、このクローディアスというひとのお店でした。
彼は温厚で無口でしたが、人一倍センスが良くて、とてもキュートですばらしい作品を作りました。

Rupurara Moonを始めたのも、彼の作品がきっかけでした。

そんなクローディアスは、二年ほど前に突然病気で亡くなりました。わたしと同い年です。


Rupurara Moonの活動を広げたいと思っています。

やっぱり、少し見下されることもあるし、嫌な思いをすることもある。生産者となんて、うまく通じ合わないことばかりだし、トラブルも絶えない。

これはすごく時間のかかることなんです。

簡単にwin-win関係なんて言ってほしくない。生産者と心を通わせるところから、始めなくてはならないんです。

でも、好んでたくさん買ってくれるひと、ひとに紹介してくれるひと、応援してくれるひと。
そんなひとたちがいるからこそ、わたしは私だけのプロジェクトではない、意味のある挑戦をしていると感じます。

とくに、上野の博物館で行われたイベントの物販コーナーで扱ってもらったときはうれしかった。
それは純粋に、「商品」を気に入ってくれたからです。
「途上国」とか、ましてや「かわいそう」なんて感情からはかけ離れて、純粋に気に入ってもらえたから。


そうやって、広げていきたいと思います。

ひとりひとりの心に、温かい気持ちが届きますように。
そんなことを祈りながら、夜な夜な作業をつづけています。

来週、来てくださる方たちにお会いできるのがほんとうに楽しみです。


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