b0bc3514.jpgネルソン・マンデラ。
ほんとうに、モーガン・フリーマンであることをすっかり忘れるくらい、マンデラがそこにいて、映画の最初のシーンでもう、うるるっと来てしまいました。

ああ、マディバ。すごいよ。

クリント・イーストウッドの『インビクタス』は今日封切。
ぜったいに観にいかねばと思い、予約していた。

アパルトヘイトで制裁を受けていた南アフリカのスプリング・ボックスは、国際試合に出場することができずに弱体化していた。その再起を導いたのが他ならぬマンデラだったなんて、知らなかった。

95年、わたしはまだ南アフリカのことをよく知らなかった。その三年後に本当に南アフリカに行くなんて思ってもいなかったころのお話だ。


マンデラのたくさんのことばたちがすばらしくて、南アフリカのすさまじい歴史の痛み(わたしはほんとうに少ししか知らないのだけれど)が浮かんできて、数々のことが頭をよぎって、終始涙を流しっぱなしだった。

27年間も監獄に閉じ込められていながら、敵を赦す。
マンデラの人間性は、単なる南アフリカの英雄には留まらない。
どれだけの人が亡くなったと思う?人生を奪われたと思う?
それでも、ネルソンは屈することが無い。


一方で、この映画のことがどれほど日本のひとに伝わったかというと、少し難しいかもしれない。南アフリカが抱える深い傷に思いをはせたことがなかったら、このマンデラの数々のセリフの感動が少し薄いかも。

2003年、まだジンバブエに行く前、東京の南アフリカ大使公邸に招かれたことがあった。この日、南ア人や関係者がたくさん集まって、大きなスクリーンで他ならぬスプリングボックスとイングランドの試合を熱狂のなか観戦した。

そのときは、何故白人ばかりのスプリングボックスにこれだけ皆が熱狂的になるのだろう、とふと思っていた。

でも、その日からもう7年も経ってしまった今日、そのときの皆の気持ちも少し想像がついた。スプリングボックスは、ラグビーというスポーツを超え、もっと大きなものを背負っていたんだなと思う。ナショナリズム、といってしまえばそれまでだけれど、「我が祖国」としてともに大切にすべきもののひとつ、なのかもしれなかった。
ネルソンが言ったとおりに。

少しずつ、少しずつ。
南アフリカは、内に抱える問題を解決していかなくてはならないし、それには長い時間がかかるだろう。


そして、自分にとってスペシャルな南アのことを、再認識しました。
やっぱり、この国には、わたしは強く何かを感じてしまう。


ぜひ、観て。

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