bd198521.jpgセバスチャン・サルガドの写真について、某メーリングリストにも書きましたけれども、私の感想。

========

何という光の捉え方でしょう。
そして重厚感でしょう。まるで宗教画を見ているようでした。

画としてドラマチックでアーティスティックで躍動感に溢れて
生命力も感じられる。テーマもはっきりしていてすごい作品たちです。
特にヒンバの女性はうっとりするくらい美しいです。

このひとが訴えたいこと、長年追いかけてきたことは
こんな風景だったのかもしれません。
彼にとっては、もしかしたら、これが伝えたいことなのかも。

わたしは難民キャンプも見たことがありませんし、
生々しい紛争の現場も死体も見てません。
この世界には、ジャーナリスト的に伝えるべきことはたくさんあるはずだとは思いま
す。

でも、とても残念です。

いちばん最初に貼ってあるコンセプトが書かれたボードには・・・
「失われた大陸」であるアフリカ。
アフリカといえば内戦と飢餓と砂漠化であって、大陸はいまなお苦しんでいる、
だけど、アフリカにはうつくしくダイナミックな「大自然」がある。
アフリカは助けを求めている・・・という趣旨のことが書かれていました。

ああ。間違ってはいないかもしれませんね。
でも、半分かも。
そして、とてもとても大切なもう半分がごっそり抜け落ちてる気がします。
ダイナミックに生きる人々のことなどは全く書かれていない。
静かな生活も、「厳しい環境を苦しみながら一生懸命乗り越えている」という
そもそもそこに存在するとされるネガティブ視点から出発している写真に見えます。
(ジンバブエの写真は何故か陽気に見えましたが)

どうしてでしょう。
彼にはポジティブなことが見えなかったのか、
伝えるべきことではないと思ったのか。

この写真展を見たアフリカとあまりかかわりの無い日本人は、
ますます飢餓貧困紛争と野生動物の偏見を強め、
アフリカに都会なんてあるの!?カワイソウなアフリカ、という考えを
持ってしまうのでしょうね。

ものごとの真実を伝えることはとても大切です。
でも一側面しか伝えないことが、どれだけ恐ろしいことを引き起こしてしまうのか。
そんなことを考えたら、少しでもアフリカに関わる者として
伝えなくてはならないことがたくさんある。

そのように思いました。

===========

すごくドラマチックで迫力のある写真です。
人々の生命力も感じるし。

でもね、そこに、Happinessは描かれていたでしょうか。
いつもネガティブなところから始まっているような気がしました。そのようにする意図は何ですか。

そのことで、アフリカにポジティブなイメージを持つひとはいるのでしょうか。

なんてことを思いました。
ご覧になりましたら、ぜひ感想を。


上の写真は、ヒンバの女性。
すごくきれいでアーティスティックです。が。うむ。


写真展はこちらです。

セバスチャン・サルガド「アフリカ」
生きとし生けるものの未来へ



↓いつもこちらのクリックをありがとうございます。

にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ
にほんブログ村 

Rupurara Moon 〜ルプララ・ムーン〜ジンバブエのクラフトショップ


メールマガジン『あふりかくじらの自由時間』『あふりかくじらの自由時間』メールマガジン

あふりかくじらブックシェルフ←オススメ本、集めてみました。


→ asahi.com『モザイクアフリカ』にコラム連載中!