SADCの会合では、欧米に対してジンバブエへの経済制裁をやめるよう訴えるということだった。

チャンギライは、与党側が「パワーシェアリング」の合意にきちんと応じることを条件に経済制裁を解除してほしいと言っているようだ。
その理屈は、実にまともだと思う。

ただSADCはこれに合意せず、欧米に対して制裁の即刻制裁解除を求めている。
まぁ、これも一理ある。

ムガベ大統領がパワーシェアリング合意にきちんと応じるのを待っていたら、どれだけ時間がかかるかわからない。


一方で、何のために欧米がジンバブエに経済制裁をかけているのかというと、当然近年の政治的混乱(による人権抑圧、経済崩壊など)の責任をきちんとジンバブエ政府にとらせて正常化させようという表向きの理由があるからだ。

だから、もちろん無条件で即刻解除はできない。
欧米だって国際的立場ってもんがある。
事実、野党関係者に対する暴力や逮捕、不当な事件がいまだになくならない中で、どこで見切りをつけて欧米が制裁解除の決断に踏み切るか、というのは政治的に非常に微妙だ。


BBCの記事によると、EUのdelegationがジンバブエをとりあえず訪れているとのこと。でも、すごく慎重だ。これが制裁解除にすぐにつながるわけではない。
ちょっと様子を見る、ってところだ。

ただ、選挙のときよりも政治的緊張感はほんの少しだけ薄らいできたように思う。
そうではない部分もあるかもしれないけど。なんとなく。


ただ単に、制裁をなくすことが答えでもなく、「民主的な」新憲法を成立させることがベター・ガバナンスなのでもないと思うけれど、少しずつ政治ゲームが人の命と尊厳と生活を脅かさないジンバブエ社会の実現につながってくれたら。


ジンバブエの普通の人々は、そう願っているんだろうなと思ってる。



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