例によってひとりごとですけど。
「BOPビジネス」と「社会起業」で検索してやってくるひとがたくさんおられる今日この頃、思うこと。
ワタクシは、BOP屋さんでもないですし、どちらかといえば「開発」屋ですが、基本的に自分自身の身の置き所をODAでもNGOとも思ってません。わたしはてっきりNGOで働くものと思っていた方もいるようですが、それはどうでしょう。
ODA関係の仕事をしているからといって、ODAを夢のようなものとはまるで思っていませんし。(そりゃそうだ)
「BOPビジネス」と「社会起業」で検索してやってくるひとがたくさんおられる今日この頃、思うこと。
ワタクシは、BOP屋さんでもないですし、どちらかといえば「開発」屋ですが、基本的に自分自身の身の置き所をODAでもNGOとも思ってません。わたしはてっきりNGOで働くものと思っていた方もいるようですが、それはどうでしょう。
ODA関係の仕事をしているからといって、ODAを夢のようなものとはまるで思っていませんし。(そりゃそうだ)
日本の高齢者福祉を改善するのだ!と息巻いていた女子高生のころ、ボランティア論について初めて勉強し、「打ち上げ花火的ボランティア」(一時的なもの)と「線香花火的ボランティア」(継続性のあるもの)について考えた。
ワークキャンプでは、このようなことをプレゼンまでした。熱い熱い高校生でしたヨ。
「自己犠牲」や「慈善」に疑問を持ったのもこのころだ。
大学生のころは、グループホームで老人介護をしていた。
格安のアルバイトで、はっきり言っていいように使われていた。労働法まるきり無視だった。がんばりすぎて身体を壊し入院したスタッフもいた。
「そんなことをされてもお年寄りはうれしいはずがない。長続きしない。働くほうも守られるべき」
その点を指摘したら孤立した。
もちろん、いくら15時間夜勤(休憩なし)だろうが、その日にやることをやらなければ老人は死ぬかもしれないのでやる。でも、根本的なところを変えなくてはダメ。
そうしたら、地球はオマエを中心に回っているのではない、と言われた。
そこではまだ、自己犠牲は、美徳だった。
いまの社会、まだまだそういう「カワイソウ」という「上から目線」的援助がもてはやされる。ひとつには、わかりやすいからだ。
アフリカが「カワイソウ」な「国」でくくられてしまうのもそのわかりやすさのせいだ。そして、そういう期待をする消費者がいるからだ。
一方で日本のNGOには、まだまだ「お金儲け」を悪いことと思っているようなひとが多い。お金はもらうものと信じているひとも多い。もちろん革新的なひとはいるけれど、それはまだまだマイノリティだと思う。
でも、やっぱり給料が生活していけないほど安くても、「イイコト」をしているから自分は満足、なんていう生き方、いったいどれだけ続くだろう。
自分を犠牲にして目の前の仕事を回すのはけっこうだけれど、長期的に根本的な問題を変えていくような努力は出来ないものだろうか。
アフリカ研究の修士課程を修了してイギリスから帰国したとき、どうしてもどこも雇ってくれなくて最終的にある民間コンベンション会社の営業をした。
アフリカなんて、まったく関係なかった。
そのストレスといえば、尋常ではなかったし、理不尽なことがいくらでもあった。
でも、ビジネスはどうやって回るのかということを、少なくとも営業の仕事は教えてくれる。ひとつの仕事にどれだけのコストがかかっているのか。だから何%の粗利益を出さなくてはいけないのか。そういうことを毎日考えた。
自己犠牲のボランティアに頼ることでコストをどれだけ削減するか、という世界よりよほど健全だと思った。
アフリカには確かに問題は多い。
援助が必要な部分も多い。
でも、援助はすべての答えじゃない。すべてを解決するわけではない。
かわいそうなアフリカを助ける「CSR」(怪しい)をやっちゃって、会社のイメージあげちゃって、しかも「BOPビジネス」でちゃんと貧困層に小分けパックでモノを売っちゃってお金ももうけちゃいましょう。みたいなお考えが、どうしてポジティブなものでありましょうか。
「BOPビジネス」ってそういうものではないんじゃないでしょうか。
それではいわゆる「BOP層」の主体性ゼロですよね??
ビジネスと開発は、アフリカを舞台にすればまだまだ難しいコラボレーションをしていかなくてはならないと思う。それにはたぶん、えらく時間がかかる。
でもね、高校生のときに一生懸命考えたボランティア論、やっぱり間違ってはいないんですよ。
いま、30代になって思うけれど、ずっとやってきた「アフリカ」をキーワードに、それらのパーツがより合わさってきている。そして、世間ではいつのまにかそれに「BOPビジネス」という名前がついた。
Rupurara Moonは、ほんの小さな活動だ。
でも、自分自身でプロジェクトをしているということは、とても気分が良い。
そして、わたしが伝えたいと思っていたジンバブエのこともアフリカのことも、一般のひとに関心を持ってもらえるきっかけになっている。
そう考えるととてもうれしい。
かわいそうなアフリカを売ることは絶対にしたくない。
ただ、アフリカはエキゾチックで魅力的!なんていう気もさらさらない。
そういうこと。
(写真は、キリン箱。なんか可愛い)
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ワークキャンプでは、このようなことをプレゼンまでした。熱い熱い高校生でしたヨ。
「自己犠牲」や「慈善」に疑問を持ったのもこのころだ。
大学生のころは、グループホームで老人介護をしていた。
格安のアルバイトで、はっきり言っていいように使われていた。労働法まるきり無視だった。がんばりすぎて身体を壊し入院したスタッフもいた。
「そんなことをされてもお年寄りはうれしいはずがない。長続きしない。働くほうも守られるべき」
その点を指摘したら孤立した。
もちろん、いくら15時間夜勤(休憩なし)だろうが、その日にやることをやらなければ老人は死ぬかもしれないのでやる。でも、根本的なところを変えなくてはダメ。
そうしたら、地球はオマエを中心に回っているのではない、と言われた。
そこではまだ、自己犠牲は、美徳だった。
いまの社会、まだまだそういう「カワイソウ」という「上から目線」的援助がもてはやされる。ひとつには、わかりやすいからだ。
アフリカが「カワイソウ」な「国」でくくられてしまうのもそのわかりやすさのせいだ。そして、そういう期待をする消費者がいるからだ。
一方で日本のNGOには、まだまだ「お金儲け」を悪いことと思っているようなひとが多い。お金はもらうものと信じているひとも多い。もちろん革新的なひとはいるけれど、それはまだまだマイノリティだと思う。
でも、やっぱり給料が生活していけないほど安くても、「イイコト」をしているから自分は満足、なんていう生き方、いったいどれだけ続くだろう。
自分を犠牲にして目の前の仕事を回すのはけっこうだけれど、長期的に根本的な問題を変えていくような努力は出来ないものだろうか。
アフリカ研究の修士課程を修了してイギリスから帰国したとき、どうしてもどこも雇ってくれなくて最終的にある民間コンベンション会社の営業をした。
アフリカなんて、まったく関係なかった。
そのストレスといえば、尋常ではなかったし、理不尽なことがいくらでもあった。
でも、ビジネスはどうやって回るのかということを、少なくとも営業の仕事は教えてくれる。ひとつの仕事にどれだけのコストがかかっているのか。だから何%の粗利益を出さなくてはいけないのか。そういうことを毎日考えた。
自己犠牲のボランティアに頼ることでコストをどれだけ削減するか、という世界よりよほど健全だと思った。
アフリカには確かに問題は多い。
援助が必要な部分も多い。
でも、援助はすべての答えじゃない。すべてを解決するわけではない。
かわいそうなアフリカを助ける「CSR」(怪しい)をやっちゃって、会社のイメージあげちゃって、しかも「BOPビジネス」でちゃんと貧困層に小分けパックでモノを売っちゃってお金ももうけちゃいましょう。みたいなお考えが、どうしてポジティブなものでありましょうか。
「BOPビジネス」ってそういうものではないんじゃないでしょうか。
それではいわゆる「BOP層」の主体性ゼロですよね??
ビジネスと開発は、アフリカを舞台にすればまだまだ難しいコラボレーションをしていかなくてはならないと思う。それにはたぶん、えらく時間がかかる。
でもね、高校生のときに一生懸命考えたボランティア論、やっぱり間違ってはいないんですよ。
いま、30代になって思うけれど、ずっとやってきた「アフリカ」をキーワードに、それらのパーツがより合わさってきている。そして、世間ではいつのまにかそれに「BOPビジネス」という名前がついた。
Rupurara Moonは、ほんの小さな活動だ。
でも、自分自身でプロジェクトをしているということは、とても気分が良い。
そして、わたしが伝えたいと思っていたジンバブエのこともアフリカのことも、一般のひとに関心を持ってもらえるきっかけになっている。
そう考えるととてもうれしい。
かわいそうなアフリカを売ることは絶対にしたくない。
ただ、アフリカはエキゾチックで魅力的!なんていう気もさらさらない。
そういうこと。
(写真は、キリン箱。なんか可愛い)
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コメント
コメント一覧
コメントをありがとうございます。
とても大切な意味のある活動をされているのですね。
高価な医療機器などは、きっとなかなか導入が難しいところでしょうね。でも、民間企業がビジネスとして入っていく上で、公的機関が果たす役割はまだまだ大きいのだろうなとおもいます。
でも、ご専門分野で活動されているという点で、すばらしいご活動と思います。
また、詳しいお話もぜひ教えてください。
今後とも宜しくお願いいたします。
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