『国際開発ジャーナル』にBOPビジネスの連載。日本総研の彼女は、いつもの顔だ。
(去年、TCSFのBOP勉強会に来てくれた)
ノキアの例とか、成功例だとわたしも思う。
だけど、ここ数ヶ月でBOPビジネスに関する議論がどんどん進化・変化し続けているような気がする。
その分、ちょっとした幻想がふくらんでいる気がする。
先日、出版社に校正を原稿を最終提出して、近いうちにTCSFの『アフリカ政策市民白書』の第4号が発行されるのだけれど、そこに「市場志向の貧困者支援」ということで拙稿を掲載させてもらった。
(出版されたら、読んでね)
BOP議論の揺れの中で、原稿では以下の感じで書いてみた。
「初期のBOP論は、先進国企業や多国籍企業にとっての新たなビジネスチャンスという捉え方が主流であったが、途上国市場では実に様々なアクターが存在する。(中小零細企業、新興国企業、国際機関、開発援助機関、NGO...etc)」・・・簡単に言えばこんな感じ。
で、BOP層とのビジネス全般をBOPビジネスと呼ぶのではなく、貧困撲滅と開発と言う社会的な目的を掲げた市場ベースの活動及び企業活動のことをBOPビジネスとする・・・といういちおうの整理をした。
ここが大事だ。
ビジネスとしての成功が、貧困削減の成功には必ずしも結びつかない。
起業との連携をドリームしがちな援助関係者が少なくないが、民間と連携したところで必ずしも効率性が上がるわけでもなく、「いいこと」が起きるわけではない。
だって、民間企業の目的は貧困削減じゃない。利益だ。
当たり前。
見ている方向が、やっぱり違うのさ。
だから単純に組んだところで良い結果を生む可能性も、そんなに高くはなさそうなのよ。そりゃあそうでしょう?
なんてことを毎日考えて、なんだか怖い社会だなぁなんて思っております。
どう思うかしら?
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だけど、ここ数ヶ月でBOPビジネスに関する議論がどんどん進化・変化し続けているような気がする。
その分、ちょっとした幻想がふくらんでいる気がする。
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(出版されたら、読んでね)
BOP議論の揺れの中で、原稿では以下の感じで書いてみた。
「初期のBOP論は、先進国企業や多国籍企業にとっての新たなビジネスチャンスという捉え方が主流であったが、途上国市場では実に様々なアクターが存在する。(中小零細企業、新興国企業、国際機関、開発援助機関、NGO...etc)」・・・簡単に言えばこんな感じ。
で、BOP層とのビジネス全般をBOPビジネスと呼ぶのではなく、貧困撲滅と開発と言う社会的な目的を掲げた市場ベースの活動及び企業活動のことをBOPビジネスとする・・・といういちおうの整理をした。
ここが大事だ。
ビジネスとしての成功が、貧困削減の成功には必ずしも結びつかない。
起業との連携をドリームしがちな援助関係者が少なくないが、民間と連携したところで必ずしも効率性が上がるわけでもなく、「いいこと」が起きるわけではない。
だって、民間企業の目的は貧困削減じゃない。利益だ。
当たり前。
見ている方向が、やっぱり違うのさ。
だから単純に組んだところで良い結果を生む可能性も、そんなに高くはなさそうなのよ。そりゃあそうでしょう?
なんてことを毎日考えて、なんだか怖い社会だなぁなんて思っております。
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コメント
コメント一覧
昨今、BOPビジネス、特に企業からの目線だけでいうと、BOP層をターゲットとしていればよい、すなわちBOP層へのアプローチは全てマーケティングの一環という、いわば何でもBOPビジネスに席巻されつつあります。この原因のひとつが、"The Next 4 Billion"なんですよね。当初、Bottom of the PyramidだったBOPが、Base of the Pyramidになり、BOPの範囲が3千ドル未満に広がってしまった。同書を読めば、もっと細かく分類されているのは分かるのだけど、3千ドル未満40億人という分かりやすい括り方をメディアなんかもしてしまっているので、市場としてのBOP論がどんどん膨れ上がってしまってます。
一方、援助機関やNGOの見方はまた違う。貧困層のエンパワーメントに力点が置かれている。
このずれをどう調整するのか。日本政府もいろいろと動き始めているので、正しいBOPビジネスの理解を進めるべく、活動したいと思います。
BOPビジネスの定義ともなると、それはもう虹色なわけですよね。
そこへ、その「美名」を使って自分の利益になることをしてしまおうとする輩がいるから問題になりそうなわけで。
いえ、そもそも利益目的がビジネスなんだから、それはアリなんですよね。
だけど、開発屋さん的視点でいうと、そのことで貧困層が搾取されたりもっと苦しくなったりするようではダメ。結果として何か「良い」ことが貧困層にもたらされるのならよしとするのか。しかし、その「良い」こととは何か。
この議論はエンドレスですね。
すごく危機感を感じます。
TCSFの勉強会に行った、日本総研の人です。(笑)おひさしぶりです。
今日、とある人から、「このブログ知ってますか?なんか、紹介されてましたよ」と聞いて、見てみたら、「あふりかくじらー!!」と・・・ 実は前から読んでました。(笑)世界ってせまいですね・・・
私もこの数か月で急激な「BOP」人気にちょっとびっくりしています・・・何が一体起こったんでしょう?(だれかが何か言ったのかな?)
これで熱に浮かれたアクターが参画しすぎないことを祈っています。過度な期待をしすぎないで、実直に物事を進められ、貧困削減の意味を理解して行動できるアクターだけが残るといいのですが・・・。
ただ、今の熱狂があっても、いわゆる「BOPビジネス」ってそう簡単には始められないので・・・。杞憂に終わるのかなあと思ったりもしています。変にお金を調達できてしまって、(そんな制度ができてしまったりして)、すぐに始められてしまったりし出したら、ちょっと心配です・・・。
またご意見交換できる日が来るのを楽しみにしています。
ST
コメントありがとうです!
またお会いできるのを楽しみにしています。
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