f3ebb7c0.jpg夜が明けていく。

遠くの空から、いつのまにか少しずつ広がっていく夜明け。


ひんやりとした空気の中で、ただただ、わたしはこんな人生を生きてきて、そして今、地球上のこの場所にいてこの夜明けと出会っているのだなと漠然と思う。


静かで、自分のこころが澄んでいくような。

余計な焦りも、苛立ちも消え、静かに自分の息遣いだけが感じられる。
自分の生命だけが、感じられる。


そういう藍色に満ちた時間。



夜が明けていく時間のうつくしさを、ベッシー・ヘッドもよく書いている。

ボツワナの村の、ひんやりとした、遠くで鳥が鳴き始めるうつくしい夜明けのことを。たったひとりで生きていく自分の、生命のことを感じている時間のこと。


・・・。


ハラレから、また日本へ向けて旅立とうとしていたとき、そんなことを考えていた。
午前六時、少し前だ。


ひとは夜明け前、とても深く孤独を感じるような気がする。
でもきっとそれは、黄昏どきよりも少しだけ澄んで温かな孤独なのではないかと感じることもある。



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