レッスンに行ったら、ジンバブエの大統領はそのままに首相ポストができたというニュースを見たと言ってくれたひとがいた。それだけ、これまで関心をとくに持っていなかった人でも見てくれているニュースということだ。(アタシの影響か??)
とくに、10桁の通貨切り下げのニュースなどは、普通のニッポンの美容師さんでも見てたようだし。

で、日本のメディアはこぞって「独裁体制に終止符」という論調で報道している。
それが怖い。ほんとうに安易に独裁って言ってほしくないんだよね。

でも、少しそこに影を落とすような報道も日本語でも出るようになってきた様子。

やっぱり、ことはうまく運んでいないみたい。
ホラネ。↓( -д-)ノ

Zimbabwe: Zanu (PF) Top Brass Resist Unity Deal

与党ZANU-PF内で分裂が激化している。
ムガベ大統領退陣を狙っているやつらにとっても不本意な結果だし、さらに与党内でもパワーを欲しているやつらも、チャンギライに首相権限を与えるという構図は気に食わない。

軍部はムガベが権限を握っている。警察はチャンギライ。
ジョセフ・ムシカとジョイス・ムジュルの両副大統領は、今回のUnity Governmentが気に食わないだろうし(自分たちの権限が減るのか)、ムジュルに至ってはそのダンナのソロモン・ムジュルが軍部を牛耳っていて、彼らのパワーは強い。
ムガベは、解放闘争を戦った元軍人などを敵に回したくない。ソロモンの力は強い。

そのような中で、内閣が組織される。

Zimbabwe: Cabinet to Start Work, As Soon As It Is Announced

大臣は31人。
そのうち、15人がZANU-PF、13人がMDCチャンギライ派、3人がMDCムタンバラ派とのこと。

しかも、首相職の設置を決定付ける第19回(!←象徴的だネ。ことあるごとに憲法改正して政府の理屈を通していた政治のやり方がよくわかります)憲法改正が10月以降に持ち越されたままで、閣僚が決まってしまうらしい。

こわいと思いません?

与党内部では、この連立政権に大反対しているひとらたくさんいるわけです。
で、大々的にチャンギライは首相!って発表したところで、それを裏付け保証する憲法ができていないわけです。

そして、一連の暴力や殺人、脅迫・逮捕などについて、何の解決もしていないわけです。
さらに、そもそもまったく政治的な考え方の違う人たちが、ずっと権力に固執してこのような大変な事態になってしまったわけなのです。

そう簡単に解決するわけがないでしょう。独裁体制に終止符が打たれるわけではないでしょう。

欧米は、状況を静観するとしています。
ジンバブエ政府が狙ったような、経済制裁の即刻解除には結びつかないでしょう。

当然です。


経済状況、すごく大変なようです。
スーパーの棚、空っぽだそうです。市民は、闇経済で生きています。

詳しくはまた。


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asahi.comにコラムが掲載されました。

→ 『圧政下の記者クラブ シリーズ・ジンバブエ(1)』

→ 『ジンバブエ・ムトコ地方の小さな村で』

→ 『ジンバブエ、人々の集う教会の風景』