9c8dbc57.JPGはい。感動屋の あふりかくじら ですよ。
皆さん、ご機嫌いかがかな?( -д-)ノ

もう、TICADに向け色んなものが、わっしわっし進んでいまして大変なことになっていますよ。まぁ、なるようになるでしょう。わたくしもTICADに行きたいのですが、どうやらそれはかなわないですね。無念。
でも、5年前のTICAD IIIのときの自分よりは進歩しているか。

☆*゚ ゜゚*☆*☆*゚

土曜日、レッスンをさぼり、5本くらいあった書き物系の仕事や作業などを片付けなきゃいけないかもとPCに向かって2本ほどやったところで、ふと。思い出しましたよ。

以前、このブログに書いておりました『マンデラの名もなき看守』という映画。
そう。わたくしはこのトレーラーを観ただけで、だばだば泣いておりました。

この映画、まだいくつかのシネマでしかやっていないと思うんですが、17日(土)に封切。こりゃやばいと観にいきました。



本編見て、もう大変です。涙がいくらあっても足りません。

ネルソン・マンデラが、初めて許した自分に関する映画なのだそうです。何故許可したかというと、主人公は彼の「看守」だったから。1968年、人種主義者だった彼はコーサ語(舌打ちのようなクリック音が入っている言語です)が話せるという理由で、かつての大物政治犯が受刑していたケープタウン沖のロベン島でマンデラの看守になるのです。
マンデラと、この男性。
二人の間に流れる20年のときを描いているこの映画。

20世紀のアパルトヘイト時代の南ア。
いったいどれくらいの人が、この人種主義国家のせいで命を落として行ったでしょう。劇中でも、悲劇的なシーンがあったり、描き方がものすごくリアル。それだけに、迫ってくる。

そして、現代は"Goodby Bafana: My Prisoner, My Friend"だとか。
(それ聴いただけで泣ける。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン)


南アフリカは、悲劇的な時代を経て、マンデラはアパルトヘイト終焉後に大統領となり、引退。現在でも、国際社会で活躍する素晴らしいひと。
そして、劇中でマンデラを演じた俳優も、看守のジェームズを演じた俳優も、あまりにも上手い。心の揺れ、身にまとう空気、南アフリカの緊張感。
そういうものを身体で表現している人たちだと思う。そして、南ア訛り!うまい!しかも、聞き取れないほど訛っておらず、でもほんとうに南ア人みたい。
さらに、コーサ語まで。


南アの歴史を最低限カバーして、でも彼ら二人の心の動きに焦点を絞っている映画だったので、背景知識がないひとだと少し理解しづらいところがあったかも。(実際、わたしの後ろにいたカップルはわからなかったようだった)
どうして、ANCからPACが分離したのか。
シャープビルの事件とは何か。ANCがウムコント・ウェ・シズウェ(民族の槍)という名のもとに武装化していったのは何故か。
1976年のソウェト蜂起は。

そして、1955年に発出された「南アフリカは白人、黒人、アジア人、そこに暮らすすべての人種のものだ」とうたう「自由憲章(Freedom Charter)」とは。


それらすべて、そして彼らの日常すべてにアパルトヘイトは潜んでいて、今でもその傷跡が生々しい。

南アの風景、人々の思い、歴史の痛み、哀しみ。
20世紀はなんというつらい時代だったのだろう。

南アの友人たちのこととか、何度も訪れた美しい南アの風景なんかの記憶が、わたしを泣かせた。
そしてもちろん、ベッシー・ヘッドはこの南アフリカという国に生まれた。1937年。それは、長い闘争の時代の、まだほんの始まりだった。彼女は、まさにこのPACがらみで政治活動に関わっていた。そして亡命せざるを得なかった。二度と戻ることもなく。

彼女のことを思う。
わたしのソウルメイト。わたしの、ライフワーク。


1992年当時、わたしが通っていた高校では、全校生徒に封切前の『サラフィナ!』という映画をみせたのを思い出す。
あのとき深く心に残った南アフリカのアパルトヘイト。ネルソン・マンデラ。
その後、アフリカ研究を長く続けることになろうとは思いもしなかった。

そして、1930年代はじめ、羊毛の輸入のために大阪商船の最初の定期航路で南アに渡った曽祖父の存在。

いろんなところで、わたしは南アフリカとつながっている。
あの国の風景にどうしても強く引かれるのだ。


そしてわたしは、ソウェト蜂起の年の生まれだ。
『サラフィナ!』のモデルとなった、ソウェトにおける、治安当局による学生たちの虐殺の年だ。


ひとり、たくさんのことを考えた。
そういう、土曜日だった。


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