写真は撮っていない。
それでも、その風景は脳と精神とまぶたの奥に焼き付いて、わたしの生き方と深く結びついたような、確かな感覚を残した。

チトゥンギザはハラレから25キロほど行ったところの街。
今年5月から7月にかけて実施された政府の「クリーンアップ作戦」により、違法とされる住居と小規模店舗(インフォーマルセクター)が強制撤去され、何十万人というひとびとが家と職を失い、多くは半年経った今でも屋根のないところで生活している。

それは人為的なもの。

人々は残った建築資材で掘っ立て小屋をつくり、政府がやってきてそれを壊す。みすぼらしいから。それだけで。その繰り返し。
緊急支援も、あまりに政治化しすぎて行き届かない。政府にしてみれば、「人道支援の必要な状況などない」からだ。

わたしははじめてそれを目の当たりにした。
ひとびとはそうして暮らしていた。
ひと区画がすっぽり抜け落ちたようなタウンシップ。壊れて雨ざらしになった家具。

バケツをひっくり返したような雨が降り、水はけの悪い道路は河のようになった。



ここには簡単に記す。

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