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ときどき、雨が降る。
日中はとても暑い。日射しが照りつける。

そして、ざんざん気持ちの良い雨が降る。
ほんとうにたっぷりと。

うっすら砂埃で汚れた車に、ちょうど良いシャワーとなる。


夕べの夢のことは詳しくは書かない。


車でどこかへ出かける不思議な夢を見た。
ひとりで地図を見て、街の中の知らないところへゆくと、そこは幻の町だった。何軒か、知らない店と家があって、旅館みたいなところもあって、なぜだか日本人がたくさんいて日本語の看板があって、それからよく知った顔が酒を飲んで真っ赤になっていた。

すこしいろいろあって、やっぱりそのひととわたしはすれ違った。
そしてすこし泣いた。

わたしはまた、愛用の赤いトヨタRAV4に乗り込み、地図を見て、何にもないいかにもアフリカらしいジンバブエの道を、現実に向かって走っていた。
やがて、知っている町(らしい場所)に出てきた。

太陽は熱く降り注ぎ、土は埃っぽく乾いていた。
去りゆくわたしは、もう哀しくなんかなかった。