ジンバブエのNGO規制法案が出されてから一年経つ。
まだ施行されていない。

アフリカ大陸のなかで活動するNGOはごまんといるが、一部の国際NGOは自分たちに資金的な支援をしている本国政府との関係が近すぎるとして避難された場合もある。

NGOは経済・社会開発、また貧困削減において重要な存在であるが、政府はNGOを西側の圧力の一部として認識している。(by ジンバブエNGOアンブレラ組織NANGO)
ジンバブエ政府がうたうNGO規制法案は、NGOを登録制として実際にはNGOの活動を厳しく制限してしまうものであり、実際には施行されていないものの、これによるNGOへの心理的打撃は大きい。しかし、一部のNGOにしてみればチャレンジでもある。

ジンバブエ政府は、NGOを政権交代を目論む人間として敬遠している。「反政府的」と疑われないように、多くのNGOは政治に関して声を潜めるようにしているとのこと。政府は、NGOを西側の「トロイの馬」だと言わんばかりである。
政府は、国民の半分近く(約600万人)の人口が食糧不足に瀕すると言われているなかで、食糧不足など存在しないと言ってみたり、食料支援をしたければしてもかまわない、という態度を取って見せたり。

NGOが、価値観をシェアし、国際社会の意見に同調すれば、それは大きな力になるはず。
しかし、ドナーもまた「反ジンバブエ政府的」と一方的に非難されている中で、どのようにして市民社会が力を持つことが出来るのだろうか。

難しく微妙な問題である。

(The Financial Gazette, October 13-19, 2005)