4月17日は作家ベッシー・ヘッドの命日だった。1986年に48歳の若さで亡くなってから、もう40年になる。いつか、彼女の小説When Rain Clouds Gatherを自分の翻訳で出したら、その本を持ってお墓参りに行くというのが、いつもバケツリストのひとつにあった。本は、最初の出会い
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希望を思い描けない社会で生きるということ――『雨雲の集まるとき』が描いたアパルトヘイトを読む
ベッシー・ヘッドは、小説の中でそれぞれの登場人物の内面を描き出す。善人でも悪人でもないひとりひとりの人間を。美しいボツワナ農村の背景描写があったと思えば、登場人物の会話、そして会話をきっかけとするその登場人物の深く長い思考の世界へ。視点が流れるように変わ
誰かを責めることで、向き合わずに済む社会だとしたら
自転車走行における違反への取り締まりが厳しくなり「青切符」が導入された。ながら運転など明らかに危険な運転への取り締まり強化は必要かもしれないが、環境が十分に整備されないままに罰則が先走っているという懸念は、もっともだと思う。日本では自転車専用レーンが整備
静かでスローな本づくりを――平和が揺らぐ時代に、言葉を届ける
新刊の準備を進めている。今日もある程度作業をした。前作に続き、南アフリカ/ボツワナの作家ベッシー・ヘッドの作品だ。雨雲出版は、『雨雲の集まるとき』の翻訳出版をきっかけに設立されたが、まずは大本命だった作品の出版を実現させたので、次のステップへ進むことは以
この国の今が、ジンバブエの崩壊に重なる
このところ、ジンバブエのことを毎日のように思い出す。わたしは2005年から2007年までの二年間、南部アフリカの内陸国ジンバブエに赴任していた。ムガベ大統領の名前をご存知の方も少なくないだろう。2019年に95歳で亡くなった大統領だが、1980年に植民地ローデシアがジンバ
「世界とつながるブックフェア」世界に目を向ける本と出会う一日
初めて開催された「世界とつながるブックフェア」は、大盛況のうちに終えることができました。決して広くはない会場で、雨雲出版を含めて13ブースと小さめなイベントでしたが、予想以上に多くの方にご関心をお寄せいただきました。一時は会場が大混雑となり、ご来場者の皆さ
こんなときだからこそ本を
ニュースを追うほどに、悲惨な状況に胸が苦しくなる。アメリカとイスラエルによるイランに対する攻撃は世界に衝撃を与え、中東情勢は急激に悪化してしまった。どの国であれ、主権国家に対して突然爆撃を行い、多くの一般市民の命を奪うことは決してあってはならない。国際法
雪の広島で考える ――ヒロシマの記憶と、わたしたちの態度
雨雲出版として文学フリマ広島へ向かうことになったとき、どうしても立ち寄らなければならない場所があった。平和記念資料館である。広島そのものはこれまでも何度か行く機会があったものの、平和記念資料館には小学校の修学旅行以来、足を踏み入れていなかった。わたしは三
排除の発想が社会を壊すとき——アパルトヘイトとジンバブエに見る排除の構造
ここ最近、政府の政策の方向性に強い危機感を持っている。我が国が、まるでディストピアを目指してまっしぐらに進んでいくようだ。政府の政策には思うところがあまりに多く、個人としても出版社界隈としても何らかの意見表明をしなくてはならないだろう。茨城県が出した制度
世界を知る、思考の枠を広げる | 中学三年生にお話しました
もし、あなたの国の「法律」がこうだったら?この地域に住んではいけないと家を追い出されるあなたの職業は単純労働に限定される水準の低い教育しか受けられず進学はできない駅、公園、トイレ、映画館、郵便局窓口や公共交通機関など、あらゆる公共施設の利用は分離される異









