米国ミネソタ州ミネアポリスで、白人警官からの暴行でアフリカンアメリカンの男性が亡くなったという事件をきっかけに、全米に拡大する抗議行動が暴徒化しているという関連ニュースが、ずっとタイムラインに流れ続けて涙が出そうだ



人種差別は人類の心の中に巣くう重大な病だ

アフリカの農村なんかに行ったりすれば、アジア人なんてみんな同じ顔だと思われてるし、なんなら単に「白人」呼ばわりされたりするし

アメリカにしても、アジア人なんてみんな一緒に見えてる

日本人だってアフリカ人はみんな一緒と思っているひとが多いわけで

自分だけが違うという世界は存在しない

つまり、この社会構造の中に自分自身も組み込まれている

差別意識はないと思っている差別意識の存在に気づくことが重要なのだ

自分は差別をしようと思っているのではなくて、正義だと思っている
あるいは関係ないと思っている

そうすることで差別構造に加担している

これが、人の心に住む「悪」なのだと思う



今、わたしが翻訳出版の道を探している南アフリカ出身の作家ベッシー・ヘッドの作品も、まさにこの人種主義について、人の心の中に住む悪について、鋭く強く描き出している




黒人たちが住まわされていた南アフリカのすべての町のスラムで、そこに住む男がタバコをひと箱買いに家を出たまま二度と帰らないような無慈悲な殺人事件が、殺した側の人間に誤った勇ましさすら感じさせる社会を彼は見てきた。
(ベッシー・ヘッド作品より)


差別の行きつくところが、ここなのだと思う

1960年代に書かれたこの小説は、南アフリカがアパルトヘイト真っただ中だった時代のボツワナの農村の話だ

主人公は南アフリカの青年で、ボツワナへ亡命していく(ベッシー・ヘッド本人も同じ)のだが、ここでも人種差別の存在(カラハリ砂漠のサンの人々への差別)、抑圧者による搾取構造が存在することに衝撃を受ける

50年以上も前に書かれたこの物語であるが、現代社会でもまだこうして人種差別があり、それが人の命を奪い、分断を産んでいる

このことに、愕然とする

やるべきこと、伝えるべきことはたくさんあるのだと知る

だからこそ、この作品を出版することも、大きな意味があるのだと思う

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話は戻って、米国の事件のこと

一方で、このジョージ・フロイドさんの死と米国における人種差別に抗議するひとたちに対し、マイアミ警察が膝をついて迎えているこの写真がたくさんリツイートされている

これを見て、胸がいっぱいになる

世界中の差別がなくなり、過去からこれまでの悲しみと苦しみが受け止められればよいのに、と思った



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