国際協力コンサルタントの仕事も
ずっと悩みながらやっている感じでしっくりこなくて
結果も出すことがままならないまま、
少し考えさせられることがあった。
この件については改めて書くつもり

気温が下がってきて
温かいココアが心を溶かす。

いつもココアで思い出すのは
十数年も前のこと、
ジンバブエはハラレに住んでいたときの記憶。

ハイパーインフレーションのまさにピーク直前で
電気、水道はしょっちゅうとまり、
さらに温水給湯器が壊れて、
何日もの間シャワーのお湯が出なかったときもあった。

高地にあるハラレの冬は息が白くなるくらい寒い。

仕事もプライベートもストレスフルな日々を送っていて
さらに追い打ちをかけるようにシャワーも凍りそうで使えない夜のこと。

わたしの住んでいた場所は、
旧ローデシアの白人ばかりが暮らす
リタイアメント・コンパウンドだった。
広い敷地が塀で囲んであり、
芝生の庭と小道と、パステルカラーの小さな家々が並ぶ
ご老人たちの世界。

まだ、古き良きローデシアの記憶の中に生きている人も多く、
農地を収用されてしまったひともいた。

ある夜、どうしても泣きたい気持ちになって
道で見かけたことのある老婦人の小さなアパートを
思い切って訪ねて、シャワーを貸してほしいとお願いした。

外国人のわたしを快く受け入れてくれた白髪の老婦人。

彼女の過去のことも知らないけれど、
おそらく植民地ローデシアで生きた白人のひとりだったのだろうと思う。

泣きそうで凍えそうだったけれど、
あたたかなシャワーが心を包んだ。
そして、シャワーを出たわたしにいれてくれた
温かいココアは心を溶かしていった。


そのひとがどうしてこの国で暮らしているのか
ここで生まれたのかローデシアの夢を見て移住してきたひとりなのか
良く知らないけれど、
彼女もまた政治経済の混乱と停電と断水とハイパーインフレの中に生きている。

人生ってどこでどんな風になるかわからない。

自分が暮らしていたこのコンパウンドで出会ったたくさんのひとが、
生きた歴史の一つの側面を語る。
つまり、白人社会から見た側面。

でも、
温かいココアが溶かしてほぐしてくれるものは
変わらないんだなと思った。
皆、この一瞬を生きている。


===

この場所のことについては、
もう10年くらい前だけれど
asahi.comのモザイクアフリカに書かせていただいたことがあります。




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ところで、
朝日新聞ヨハネスブルグ支局の石原孝さん
書かれたこちらの本
予約していたものが本日届けられたみたい。

読むのが楽しみです。




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