マリのトンブクトゥを舞台に、長いイスラムの歴史が詰まった
美しく貴重な古文書をめぐるノンフィクション。

このハイダラ氏というひとが、
37万点にも及ぶ貴重な歴史資料を集めるところから始まり、
その後、マリ北部にイスラム過激派が台頭してきたため、
その貴重な資料を守るまでの経緯が詳しく書かれている。

イスラム過激派やテロリズムの経緯も詳しく、
わたしも初めて詳しく知ることとなった。

このノンフィクションの顛末も
エキサイティングで夢中にさせる一方で、
残虐なテロリズムで命を落としたひとが無数にいること、
それについて世界はどれくらい知っているのかということを思った。

それにしても、古文書の美しい写真を見るだけでため息がでる。

すごい本だった。





37万点もの歴史遺産はいかに救われたか―西アフリカ・マリ共和国中部のトンブクトゥは、古くから金や岩塩、奴隷などの交易で繁栄、イスラム文化が花開き、16世紀には100以上のコーラン学校やモスクが建てられた「古の学術都市」である。各家庭でひそかに保存されてきた往時の手彩色の古文書の多くが図書館に納められて数年後、アルカイダ系組織がマリ北部を制圧した―。全米で話題をさらったノンフィクション。

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「この過激な武装勢力は、自らが理想とする〝純粋なイスラム社会”と相容れなければ、人であれ物であれ聖戦(ジハード)を仕掛けると宣言している。だとしたら、連中にとってこの大箱の中身ほど危険なものはない。なにしろそこには500年におよぶ人間的な喜びがあふれているのだから。論理学や占星術の書、医学書、音楽への賛歌、恋愛を至上のものとして謳い上げた詩。肉欲や世俗の快楽をも肯定し、神のみならず人間にも美しきものを生む力があることをありありと伝えている。しかも、同じような古文書はトンブクトゥ市内の隠し場所にまだ何万と残されていた。そして今、男はわずかな仲間とともにそれを救い出そうとしている」(「プロローグ」より)



アルカイダから古文書を守った図書館員
ジョシュア・ハマー
紀伊國屋書店
2017-06-15





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