最近、よく思うところがあるのでまとめてみたい。

『ベリーダンサーのためのバレエ・エッセンス』の2回目が終了し一週間ほど。

少しでも参加者の皆さまに役立てていただけるエッセンスがご提案できたのであれば心からうれしい。

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このイベントのコンセプトに書いてある通り、クラシックバレエはダンスの基礎。
わたしがバレエを始めたのは6歳のころだったと思うが、バレエ少女時代に学んだことはあまりにも大切なことばかりだったとつくづく思う。


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わたしがベリーダンスを始めたのは大人になってから。

正直なところ、ベリーダンスを始めてから何年ものあいだ、色々なことがあり「バレエ」の貴重な経験を自分自身の中で封印してしまうというような、実にもったいないことを続けていた。

そして、長い間ずっと、悶々としていた。

長い間の内面的葛藤や苦しい思いなんかがたくさんあって綴り切れないが、わたしの中で最大の壁はこの「バレエ」の経験をどうするかということだったということに気づくまで、何年もかかってしまった。



あるとき、You Tubeで多くのベリーダンサーさんのパフォーマンス動画を観て気づいた。

クラシックバレエは、ほんとうにダンスの基礎であり、身体や動きをどのように美しく見せるかを研究しつくされた決まったスタイル。


それを、のびやかに堂々とうつくしくベリーダンスの中で役立てている人たちもたくさんいる。


そのとき、心の中の分厚い壁が崩れた。

意味もなく、とても貴重な経験を封印していた自分に気づき愕然とした。


そして、考え方を根本的に変えた。


バレエの美しさ。
わたし自身が6歳から中学生になるまでを費やして大好きで、悩み苦しんだりもしたバレエで培ったもの。

それらを、可能な限り役立たせるようなベリーダンスを自分のものにすればいいではないか。


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そのときから、わたしの心はそれまでがんじがらめに縛っていたときと比べて百倍くらい自由になったと思う。(?)

がらりと踊り方が変わった。(周りが気づいているかどうか知らないけど!)


   ★    ★


実際、ベリーダンスにバレエのエッセンスを役立てるやり方に「正解」はない。

でも、ベリーダンスが大きな舞台などで踊られるようになった昨今、それまでとは全く違ったのびやかな動きが必要とされていることは間違いない。

そこにどうやって「エッセンス」を役立てるか。


あの壁を打ち破った瞬間からまた何年も経った今、わたしの中にはたくさんのエッセンス(ベリーダンスを踊るのに役立てるためのバレエの技)が蓄積されているし、それはどんどん進化している。


  ★    ★


踊りを上達させるために何が必要か。


練習は当然のこと。



でも、それと同じくらい大切なものは、「意識を打ち破ること」だと思う。


自分の思い込みを打ち破ること。


すばらしいと思ったダンサーさんがいたら、その技をTTPする(徹底的にパクる)こと。

そして、自分のものにしてしまうこと。


たとえば、SaidaやShahdanaなどアルゼンチンダンサーののびやかな動き、最近ヘルワで招へいしたAlina Malikovaの情感あふれるような美しい動き。

他にもたくさんたくさんTTPさせていただいたダンサーさんの技がある。
(それらが完璧にできているかどうかは別として)


自分自身の「今」の踊りに安住しない。

どんどん上を目指し、どんどん進化する。
そのためには、たくさんの外からの刺激も必要だし、一方で、絶対に逃げずに自分自身の内面と向き合うことも不可欠だ。


     ★     ★


自主練を繰り返し、動画を撮りまくってみるけれど、落ち込むことは無限大にある。

落ち込み過ぎて、自主練のスタジオでふて寝することすらある。(!)


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自分自身との戦いである。


それでも、誰かが自分の出たことのないような大きな舞台で踊っていれば心がざわつく。

その時点ですでに、「自分自身の戦い」に他人を巻き込んでいる心の弱さがある。


努力し、真剣に取り組めば取り組むほど、その「努力」を報われたいと願う心がある。

努力の見返りを、「自尊心を満たす」というところに求めたいとする心があるとき、踊りは成長しないような気がしている。


もちろん、誰かの活躍をみて傷つき心がざわつくことを認めてあげる必要があると思う。
それは当然のこと。

そして、無意識に相手のあら捜しをし、自分が「NG」と思っているような動きを見つけてしまったときには、もう心が苦しくて仕方のないところまで行ってしまう可能性が高い。

真剣に努力していればいるほど、それは苦しい。




他人を批判することは、何よりも容易い。



他人の批判をすることで自分の自尊心を、「自分自身を苦しめる」方向に走らせ、そこにネガティブなエネルギーを注いでしまう。

ネガティブなエネルギーはどんどん増殖していく。


そんなとき、踊りは成長しない。



自主練でがんばっているときはあまりにも孤独なので、なんとなく写真にとってSNSなどに載せたい衝動に駆られるときもある。

「努力」を誰かに認められたいからだ。

そこにもまた、「自分自身との戦い」であるはずなのに、他人を巻き込んでいる。



    ★     ★


この自尊心というのは厄介だ。


アーティストとして、「わたしはすごいのだ!」という思い込みの強さで成長するひともいるとは思う。

でもわたしとしては、ここに他人を巻き込まないやり方が理想なのだと思う。


他人がどう踊っていようが、自分自身の踊りには関係ないからだ。



関係があるとすれば、それは自分がすばらしいと思う他人のスタイルや技、心意気などのみだ。
それらを自分のものにしてしまうという点だけだ。



そこにネガティブなエネルギーは一切ない。


あるのは、「すばらしいものに感動する心」だ。



ショーなどに出るたび、ちょこっとむくむくとしてくる自尊心を認め、それを「良い方向」(自分を苦しめ成長を止める方向ではなく)に向けていくよう意識をしていくことが大切。


そして、きれいごとを述べることで自尊心を隠さないことだ。


そうすると、意識を打ち破ることから遠ざかる気がするからだ。



     ★     ★



『バレエ・エッセンス』という形でワークショップを実施することは、わたしのベリーダンス人生において非常に重要な意味を持つ。


自分が蓄積してきたものが、誰かの気づきとなり、誰かのエッセンスとなる可能性があるのならば、わたしはそれを役立てない手はない。


自分自身が持っているものを誰かに共有させていただくことで、自分自身どれだけたくさんのことを学ばせていただいているかとつくづく感じる。


そのように自分の心を開くまでに何年もかかってしまったけれど、今自分自身ができることに感謝したい。


そして、『バレエ・エッセンス』の参加者の皆さんがご自分の踊りの中でエッセンスを取り入れ、消化し、進化していっていただけるのであればそんなうれしいことはないと思う。


だから、わたしはこのワークショップに最大限のものを注ぎ込みたい。


そして、自分自身も成長させていただきたいと願っている。




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〜あなたの踊りを3倍うつくしく見せる〜★★『ベリーダンサーのための バレエ・エッセンス』★★



参加者の皆さまに心から感謝です。




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