10回目を数えるムビラサミットが終了し、Rupurara Moonの出店も無事終えた。
毎年、ムビラサミットも進化していて、ムビラ人口がいつの間にかたくさん増えたように思う。
ムビラの大合奏も出来るなんてなかなか面白いと思う。
アフリカ好きの深度やアプローチはほんとうに人それぞれ多様なのだとは思うけれど、こうしてひとつのイベントで集まって楽しめるのは面白い。
音楽的なことについて、いくつか感じたこと。
まず、リズムの類似性について。
伝統的なムビラの曲だけれど、たとえばモロカンのリズムにとても似ていたりすることに改めて気づいた。
わたしはベリーダンサーであって、アフリカンダンスはほとんどやったことがなく、アフリカンミュージックの複雑なリズムなどにはあまり詳しくないのだが、ベリーダンス業界でも当然ながら「ベリーダンス」という分野の音楽はなくて、それぞれの地域の音楽が使われているわけであり、多様で複雑なリズムが無数に存在する。
サブサハラアフリカの国々と使われている楽器は違えど、大陸の中でつながっているわけで、ジンバブエのリズムとモロッコのリズムが似ているということはあるのかもしれない。
また、当然東アフリカの音楽など、アラブ音楽に通じるものが多く旋律や楽器(カヌーンが使われていたりする)が共通だったり、またエチオピアでは独自の日本の演歌に近いような歌謡曲がたくさんある。中東の歌謡曲にも似ている。
リズムも、中東の音楽に近かったりする。
一方のエジプトの中でも、南部のヌビアンはアフリカン的なテイストがある。
音楽は地域によって少しずつ変わっていくところが面白い。
「ムビラ」(あるいはカリンバ)という楽器を奏でる人々がたくさん集まるけれど、アプローチはそれぞれ多様だなと感じた。
伝統的な楽器は、社会文化的背景、歴史的背景があり、ひとびとに大切にされてきた宗教的意味合いもある。
一方で、ショーやライブのための音楽というものも存在する。
純粋に「音楽」を追求すれば、伝統とは一線を画す新しい世界に行きつくのだろう。
これは、ベリーダンスにも当然いえることだ。
ショーのためのダンスというのは、本来のダンスの生まれた意味とはずいぶん違う。
そして今、日本でかなり爆発的にベリーダンス人口が増えて大きなイベントもたくさん開催されるようになってきた中で、「ショー」としてのダンスがどんどん進化を遂げているのだと感じる。
それが悪いことだとは思わない。
それも進化のひとつ、「芸術」だと思う。
ムビラの中でも、「伝統」を追求する者と「革新」を追求する者がいるのだろうなと思った。
ベリーダンス業界でよくいう「フュージョン」というやつでもある。
ただ、「伝統」と「革新」は、相反するものではなく矛盾するものでもないと思う。
「伝統」は尊重され学ばれるべきだと思うし、「伝統」や文化的ルーツ、社会的背景、歴史的意味などを追求し知ることがなければ、ほんとうの意味での「革新」は生まれないと思う。
ベリーダンスは、パッと見できらびやかで素敵に見えがちで、OLさんにも大人気なのだと思うし、始めるにはハードルがあまり高くないダンスなので人口が増えたのだろう。
ただ、「革新のかっこよさ」を追求していくには、とつぜんそこから入ったところで何も深まらない気がする。
フラメンコの奥深さを知らずして、フラメンコとベリーダンスのフュージョンであるフラメンコアラベを踊るようなものだと思う。
パッと見かっこよかったり素敵だったりするけれど、きっと奥深さが足りない。
伝統は、それを知り、学び、訓練して身に付け、そして壊してみてからこそ「革新」へと変わっていくのではないだろうか。
わたしは、ベリーダンスの世界でも、タンゴオリエンタルもフラメンコアラベも、最近のいわゆるフュージョンも好きだ。
でも、それらを学ぼうとすればするほど、結局のところそれぞれの「伝統」に意識を引きもどされる。
深く知ることがなければ、新しく進むこともできないことを、最近ほんとうによく思い知らされている気がする。
これまで、アフリカンな曲ではアフリカンな動きしか合わないだろうな、なんて思っていた。
(そして、アフリカンな動きは苦手・・・)
でも、たくさんのひとがトランス状態(!?)に近くアフリカンな「たてのり」の踊りでノリノリのなか、共通するリズムなのだからモロカンやらなんやらで動いてみたらかなりしっくり来ることがわかって、勝手にただただ好きなように踊り続けていた。
なんか小さなブレイクスルーをした気がする。
音楽ってすばらしい。
踊りってすばらしい。
伝統あっての革新ってすばらしい。
もちろん、重要なのはそこに「リスペクト」があるということだが。
ところで、電子ムビラを作っているひとっていらっしゃるんですね。
これも「伝統」あっての「革新」なのでしょうか??
いい一日でした
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毎年、ムビラサミットも進化していて、ムビラ人口がいつの間にかたくさん増えたように思う。
ムビラの大合奏も出来るなんてなかなか面白いと思う。
アフリカ好きの深度やアプローチはほんとうに人それぞれ多様なのだとは思うけれど、こうしてひとつのイベントで集まって楽しめるのは面白い。
音楽的なことについて、いくつか感じたこと。
まず、リズムの類似性について。
伝統的なムビラの曲だけれど、たとえばモロカンのリズムにとても似ていたりすることに改めて気づいた。
わたしはベリーダンサーであって、アフリカンダンスはほとんどやったことがなく、アフリカンミュージックの複雑なリズムなどにはあまり詳しくないのだが、ベリーダンス業界でも当然ながら「ベリーダンス」という分野の音楽はなくて、それぞれの地域の音楽が使われているわけであり、多様で複雑なリズムが無数に存在する。
サブサハラアフリカの国々と使われている楽器は違えど、大陸の中でつながっているわけで、ジンバブエのリズムとモロッコのリズムが似ているということはあるのかもしれない。
また、当然東アフリカの音楽など、アラブ音楽に通じるものが多く旋律や楽器(カヌーンが使われていたりする)が共通だったり、またエチオピアでは独自の日本の演歌に近いような歌謡曲がたくさんある。中東の歌謡曲にも似ている。
リズムも、中東の音楽に近かったりする。
一方のエジプトの中でも、南部のヌビアンはアフリカン的なテイストがある。
音楽は地域によって少しずつ変わっていくところが面白い。
「ムビラ」(あるいはカリンバ)という楽器を奏でる人々がたくさん集まるけれど、アプローチはそれぞれ多様だなと感じた。
伝統的な楽器は、社会文化的背景、歴史的背景があり、ひとびとに大切にされてきた宗教的意味合いもある。
一方で、ショーやライブのための音楽というものも存在する。
純粋に「音楽」を追求すれば、伝統とは一線を画す新しい世界に行きつくのだろう。
これは、ベリーダンスにも当然いえることだ。
ショーのためのダンスというのは、本来のダンスの生まれた意味とはずいぶん違う。
そして今、日本でかなり爆発的にベリーダンス人口が増えて大きなイベントもたくさん開催されるようになってきた中で、「ショー」としてのダンスがどんどん進化を遂げているのだと感じる。
それが悪いことだとは思わない。
それも進化のひとつ、「芸術」だと思う。
ムビラの中でも、「伝統」を追求する者と「革新」を追求する者がいるのだろうなと思った。
ベリーダンス業界でよくいう「フュージョン」というやつでもある。
ただ、「伝統」と「革新」は、相反するものではなく矛盾するものでもないと思う。
「伝統」は尊重され学ばれるべきだと思うし、「伝統」や文化的ルーツ、社会的背景、歴史的意味などを追求し知ることがなければ、ほんとうの意味での「革新」は生まれないと思う。
ベリーダンスは、パッと見できらびやかで素敵に見えがちで、OLさんにも大人気なのだと思うし、始めるにはハードルがあまり高くないダンスなので人口が増えたのだろう。
ただ、「革新のかっこよさ」を追求していくには、とつぜんそこから入ったところで何も深まらない気がする。
フラメンコの奥深さを知らずして、フラメンコとベリーダンスのフュージョンであるフラメンコアラベを踊るようなものだと思う。
パッと見かっこよかったり素敵だったりするけれど、きっと奥深さが足りない。
伝統は、それを知り、学び、訓練して身に付け、そして壊してみてからこそ「革新」へと変わっていくのではないだろうか。
わたしは、ベリーダンスの世界でも、タンゴオリエンタルもフラメンコアラベも、最近のいわゆるフュージョンも好きだ。
でも、それらを学ぼうとすればするほど、結局のところそれぞれの「伝統」に意識を引きもどされる。
深く知ることがなければ、新しく進むこともできないことを、最近ほんとうによく思い知らされている気がする。
これまで、アフリカンな曲ではアフリカンな動きしか合わないだろうな、なんて思っていた。
(そして、アフリカンな動きは苦手・・・)
でも、たくさんのひとがトランス状態(!?)に近くアフリカンな「たてのり」の踊りでノリノリのなか、共通するリズムなのだからモロカンやらなんやらで動いてみたらかなりしっくり来ることがわかって、勝手にただただ好きなように踊り続けていた。
なんか小さなブレイクスルーをした気がする。
音楽ってすばらしい。
踊りってすばらしい。
伝統あっての革新ってすばらしい。
もちろん、重要なのはそこに「リスペクト」があるということだが。
ところで、電子ムビラを作っているひとっていらっしゃるんですね。
これも「伝統」あっての「革新」なのでしょうか??
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