我が国がいよいよな局面を迎えるなか、ジンバブエの選挙も7月31日に迫っている。

2008年の大統領選挙では、政治的暴力の嵐で、多数の人間が命を落とすことになった。

しかし、あの狂気のハイパーインフレーションと、国家サービスがまったくうまくたちゆかなくなって、教育や医療、電気水道も十分に機能しなくなり、近隣諸国がうらやむような豊かな農業国だったのが、食糧も日用品も満足に手に入らなくなる状況のなか、ジンバブエでは何故か、他国に見られるような大規模な暴動がみられなかった。



あれほどひどい状況だったのに、人々は現実と向き合い、生活を立てることに努力した。


他国で同じ政治経済状況であったら、もっと数えきれないほどの犠牲者が出ていたのではないか。



Rupurara moonは、この2008年の選挙が終わり、2009年に外貨が解禁されハイパーインフレーションが実質的になくなったときに開始した。



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このワイヤービーズの動物たちは、他のアフリカ諸国でも見かけることがあるけれど、わたしはジンバブエのものがいちばんすてきだと思っている。


シンプルで、でもやさしく強いラインで、繊細さと大胆さを併せ持つようなこの作品たちは、どこか、この国の人たちに似ている気がする。


これは、恐らく2000年以降のジンバブエで爆発的に広まったと見られるアートである。

つまり、2000年以降のジンバブエの経済的崩壊を象徴するような、時代とともに歩んできた新しいアイコンでもある。



わが国の選挙についても、ジンバブエの選挙についても、ここでは言うつもりはないのだが、ひとつだけ言えることは、誰かが命を落とし、生きている生命を危険にさらすのであれば、政治的に正しいとは決して言えないということだ。


そして、独裁者だ何だと安易で単純なことばかり繰り返す愚かさと同じように、誰かを単純に悪とすることは危険極まりない。

自分もまた、そのシステムを作ってきたひとりなのだから。


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