(Facebookの投稿と同じ)

徳島県の山奥、神山というところにある横山の家を、東京で会社員をしている女性が買った。

古い立派な昔の造り酒屋だが、祖父母がいなくなったあと住むひともおらず、何年ものあいだ長男である父が処分に悩んでいた。
「横山酒店」だ。

趣のある本当に立派な建物だが、改装して再利用するにもかなり大きな資金が必要。
しかも、こんな田舎でいったい誰がやるのか。

長年の心のつっかえが取れたような、そんな表情をしている父。



学生時代に徳島を出た父は、大手企業で「転勤族」として勤めあげ、家族で引っ越しながら育った私たち三兄弟(わたし+弟×2)には、いまいち「故郷」らしき故郷はない。

ひとつのルーツであるこの神山の家が誰かの手に渡ってしまうことは、もちろん心からありがたいとは思うが、やはりしんみりと淋しい気持ちになる。

子どものころの夏休みの思い出、酒屋の蔵の匂い、立派な日本庭園、亡くなった祖父母の面影、お線香の匂い、父と泳いだ川、夜は真っ暗な周囲の山々…。


昔からわたしは、あの家がお洒落なゲストハウスのようになればよいのにと思っていた。
オンラインショップのRupurara Moonを開いてからは、お店だけではなくてもっと素敵なコミュニティの場所にならないかと考えてみたこともある。

ただ、それをするには並々ならぬ熱意、そしてもちろんかなりの資金力が必要だった。


いま、田舎の町だった神山というところに、IT系の企業などがこぞって移ってきたり、アーティストが世界中から集まってきたり、農業体験プログラムがあったりなど、町全体がびっくりするほど盛り上がってきているらしい。

そんなこと、まったく考えもしなかった。

あの、少しでも自分の微かなルーツである神山というところが、そうやって多くのひとに愛され活気づいていくのは、ちょっと驚くとともにうれしいことだ。

だから、あの家を買ってくれた女のひとも、ほんとうにすてきなワインカフェをつくってほしい。
そして、私たち兄弟も、きっとこれから神山との関係を再構築させて、これからの人生、どうあの町と付き合っていくか考えたいと思っている。



パパ、あの家を生き返らせるのが私たち兄弟じゃなくて、ほんとうにごめんね。


実家を出てからも相変わらず引っ越しては移動している自分だが、いつもベッドルームには若き日の両親と2歳の自分の写真をおいている。

いまのわたしよりもずっと若い両親。あの神山の家の縁側で微笑んでいる。


そういえば、あの庭には昔、枇杷(びわ)や無花果の木があったのではなかったか。
子どものころ、祖母が両手いっぱいにとってきてくれた黄色い枇杷の味を、わたしはまだ遠い記憶の中でおぼえている。



(USTREAMのご当地番組で父と購入された女性が出演しているようです。19分頃から15分程度です)








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