a8f038f0.JPGもちろん、ものごとがすべて良い方向に収まったわけでは全くないけれど、全体としてTICADプロセスにおける市民社会の参加は大きく前進をしている。
その点は評価されるべきだ。

素晴らしい仕事をしたと思う。
これまで5年間の、アフリカのNGOたちや日本のNGOの活動。
とくに、身を粉にして働いたうちの事務局や代表・理事などらはほんとうに大きな仕事をした。とくに、これほどまでのメディア露出は、最初のころは考えられなかったから。

以下、TNnetのプレスリリース。

---------------------------------------------------------------------
TICAD IV、期待に十分応えられず
G8洞爺湖サミットに向けて、日本が負った大きな宿題
http://www.ticad-csf/TNnet
---------------------------------------------------------------------

2008年5月30日、横浜

今回の第四回アフリカ開発会議(TICAD IV)を通じて日本およびアフリカ各国が
抱える課題が繰り返し明らかになりました。それは、指導力と行動の欠如です。
市民社会は、アフリカの貧困問題の解決につながる各国の行動と説明責任を求め
続けます。アフリカ向け援助の倍増は正しい方向への一歩として歓迎すべきで
す。しかしながら、日本が今回示した全体的なコミットメントは、期待を裏切る
ものであったと言わざるを得ません。GNI比0.7%をODAに振り分けるとする目標
の達成は、G8がいまだ果たしていない約束の履行において、日本が指導性を発揮
するにあたって、自ら避けてはいけない目標です。

アフリカで頭をもたげつつある破滅的な食料危機は、緊急の行動と長期的な対策
の両方を必要としています。つまり、貧しい人々の苦難を緩和し、援助と貿易
ルールの公正化によって、この危機の原因となっている構造的要因を取り除くこ
とです。また、先物穀物市場への投機マネーの流入や、バリュー・チェーンにお
ける巨大アグリビジネスの支配を抑えるといったことも必要です。これらの行動
なくしては、アフリカが再び紛争に陥り、人命が喪失され、TICAD IVがこれまで
目指してきた開発への前進も失われかねません。

TICAD IV NGOネットワーク(TNnet)の冨田沓子
「経済成長を追求するとしても、それは貧困削減のアジェンダが主導し、2015年
までにミレニアム開発目標を達成するための具体的行動に裏打ちされたものでな
ければなりません」。

社会的正義と平等を伴わない成長は持続的ではありません。現在、多くの人々
(特に女性や少女)が貧しい状態であり、社会的に排除され、脆弱な立場に追い
やられています。TICAD IVは技術的な問題だけでなく、貧困層が裨益するよう、
政治的意思を確立し、説明責任に対して積極的であるべきです。インフラ開発を
追求する際には、本当に現地コミュニティや地域内の開発ニーズにこたえるもの
である必要があります。

TICAD IV行動計画は、人間の尊厳、平和、よい統治(グッド・ガバナンス)およ
び民主主義をその中心的な課題に据える必要があります。民主主義と人間の安全
保障はアフリカ大陸において、未だ脆弱な平和を強固なものにしていく上で、ま
た貧困を削減し、成長を実現するうえでも、最も重要な基準となります。アフリ
カが「慈善と援助」から「貿易と開発」に移行するためには、絶対的貧困を終わ
らせ、平等で、参加型かつ民主的なガバナンス制度を国家と国際社会のレベルに
おいて確立するというコミットメントに基づく新しいパートナーシップを必要と
します。

気候変動について、市民社会は平等と正義に基づいた対策を求めます。温室効果
ガス排出国が自国の排出による影響への対策を強化する必要があります。日本が
TICADIVを通して先進諸国を主導し、クール・アースを現実のものとするために
は、日本自身が積極的な中期的排出削減目標を掲げる必要があります。これなく
しては、いかなる適応努力も失敗に終わります。適応には、既存のODA目標に対
して追加的な資金が提供される必要があります。TICAD IVで日本が誇らしげに示
した巨額の支援策も、アフリカ向けのものは微々たるものにとどまっており、日
本の責任に応じた額に比べて大きく下回っているため、失望をもたらしていま
す。市民社会はまた、気候変動対策資金に借款を活用することは貧しい人々を二
重に苦しめることになるため、明確な反対の意思を表明します。また、いかなる
適応資金も、影響を受ける国々の参画を確保するために、国連の適応基金を通じ
て拠出されるべきであり、ドナー主導の新たなメカニズムであってはなりません。

アフリカはこれまで、大きな前進を成し遂げてきましたが、まだ十分ではありま
せん。アフリカの政府はTICAD IVにおいて、アフリカが絶対的貧困から解放さ
れ、MDGsを達成するという共通のビジョンを持ち、自らのコミットメントを果た
さなければなりません。アフリカ連合とそのメカニズムを活用した、大陸レベル
での共同行動が不可欠です。アフリカ諸国政府は、6月のAUサミットにおいて、
TICAD IVで示された機会を展望に基づいて行動へのコミットメントを交わす必要
があります。その際に、市場を機能させるための良好な環境整備と、人権と社会
正義の実現のバランスをとる必要があります。また、官民連携が貧困層にとって
利益をもたらすよう、アフリカ諸国政府がビジョンと指導力を発揮しなければな
りません。

アフリカ市民委員会 ギュスターブ・アサー
「日本とアフリカの政府は、TICAD IVフォローアップ・メカニズムにおいて市民
社会に明確で機構的な役割を与え、市民社会の参画に対するコミットメントを実
現することが求められます。市民社会参画を保障することは、TICAD IVプロセス
の説明責任を強化する上で中心的な役割を担います」。

以上



全体としてTICADは「経済成長」のことばかりが先行し、(またインフラなど)色んなものを見落としていた。「外交」的な側面ばかりが強いこのTICADは、質的には高いとはとてもいえない。

しかしながら、逆に市民社会の活動や数々の有識者がメディアで指摘しているように、民主化や貧困削減、教育、医療など、重要な面にも注目しなければならないということがアピールはできているのかもしれない。

とくに今のジンバブエを見ていると、民主化への言及は不可欠だった。

食糧価格の世界的な高騰に関して焦点が移行していってしまったということもある。

ただ、TICADは「プロセス」だ。
また外務省がTICADの「成果」を首相のリレー首脳会談や招聘者の数などで表すようなら、このTICADというプロセスは全く「ゼロ」に近い成果といわざるを得ない。それでも、理解あるひとがいたことは、評価できることだろう。すばらしいことだろう。


中身のある議論をできるように、我々も日夜努力している。

TICAD市民社会フォーラムは期間限定だった。
これからは、まったく違う形をとるだろう。TICADを目標の一つとしないかもしれない。

そして、誰がやるのかな・・・。
言うだけは簡単。働くのは大変だよ。

写真は市民社会団体の打ち上げ。
アフリカNGOさんもけっこういるのだけれど、これには写ってない。
喋っているのは、死にそうになりながら働いたTCSF副代表。
このひとのお陰で、TCSFがあるといっても過言ではない。

感動のひとシーン。


↓読んだらひとつ、お願いしますわ。ありがとう。

にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ   THE BODY SHOP   

メールマガジン『あふりかくじらの自由時間』『あふりかくじらの自由時間』メールマガジン

あふりかくじらブックシェルフ←オススメ本、集めてみました。

asahi.comにコラムが掲載されました。

→ 『ジンバブエ・ムトコ地方の小さな村で』

→ 『ジンバブエ、人々の集う教会の風景』