ミャンマーでの暴動が収拾つかなくなっている。
なんでジャーナリストが命を落とさなくてはいけないんだろう。やりきれない。


mugabe

さて。写真はBBCのサイトからとりましたよ。
とうとう、このオジーチャンの写真をわたしのブログに載せてしまった。いままで載せてなかったのに。






お知らせをいただいたとおり、NHK BS1の「今日の世界」で『ムガベ独裁政権下のジンバブエはいま』 という特集が放送された。

まず、ジンバブエへは立ち入り禁止にされているはずのBBCが良くあんなにレポートをしたなぁと思う。イギリス人レポーターは、以前ジンバブエ治安当局に逮捕されたことがあるひとらしい。すごい。車の中から隠れて街を撮影したりした様子。

しかしながら、レポートは当然ずいぶんイギリスよりの偏ったものである印象は否めない。もっとも、ここまで政治的にも経済的にも崩壊状態になっているのであれば、一般の国民も政府に対して非常に強い不満を抱いていることは事実ではあろう。

都市部では、ハイパーインフレの打撃をもろに受けて多くの国民が生活に困っている。農村では、ある程度の自給自足が完成されているため、それほど大きなダメージは受けていないのかもしれない。だが、これはまさに異常事態である。

JVCの壽賀さんがゲストコメンテーターとして登場。
この方は、わたしも非常にお世話になっている方で、ここ12年ほどジンバブエのある農村で活動をされているエキスパートである。(ニッポンのジンバブエ関係者で知らないひとはいないでしょう。普通は)

壽賀さんは、とても上手くコメントをまとめられたような気がする。わたしのように激しい表現は使わない方だし、経験も豊富な方だし、それにテレビだし。
要点としては、(1)都市部と農村部の状況の違い。
それから(2)土地問題の認識、についてだろう。

2000年に強行された有名な土地改革は、白人少数派から農場を強制収用し、それを黒人に分配したものだ。白人たちは、無条件で土地を失った。
これはたしかに、ジンバブエ政府の言うとおり「虐げられてきた」人々に力を与えたという意味では重要なのかもしれない。だからその点をまるっきり無視するわけにはいかないのかもしれない。たとえその土地改革が国の農業を破綻に追い込み、豊かな食糧輸出国が食糧援助の必要な国になったのだとしても。

ムガベをまるっきり「悪」と呼ぶことからは、何も解決しないのだ。
彼は、何といってもヒーローだったのであるから。そういった意味で、国際社会は公正な視点を持ってジンバブエ問題に関わらなくてはならない。


ただ、NHK!
2005年の「秩序回復作戦(通称クリーンアップ作戦)」は「反体制派の住居を強制撤去した」わけではないのですよー!それじゃあ、一国の政府としてやっぱりまずいでしょう。やっぱりBBCがいったことをそのまま日本語にしちゃったんだろうか。
もちろん、建前上は「秩序の回復」であったわけだけれども、住居やインフォーマルな店舗などを破壊されたのは必ずしも「反体制派」だけではない。

でも、いちばん大切なことは、もう国民の不満がとても大きくなっているということだ。政府に対する不満をあらわにする人が、確実に増えていると思う。

そして、ジンバブエには「治安維持法(POSA)」という法律があり、うかつにデモなどをすると警官隊が無差別発砲する。今年はじめにも、そうして人が亡くなった。そして何百人もの活動家や野党関係者が逮捕され、警察の暴力を受けた。病院の治療すら満足に受けさせてもらえず、弁護士の接見もさせてもらえず、というむちゃくちゃな状況も続いた。警察なんて、もう常識で考える「警察」じゃないから。

多くの国民は、わたしが何度もここへ書いている通り、国外へ仕事を求めて流出する。(400万人とも言われている)そして、国内に残った家族が生活するためのお金をインフォーマルなチャンネルを通じて送金する。(その規模は数十億米ドルとか)闇経済で、ジンバブエは成り立っている。

ジンバブエのマジョリティのエスニックグループであるショナ人は、概して穏やかな人が多い。こんな状況で、スーパーに物がなくなったとしても、闇市場で生活を成り立たせ、食糧を得ている。笑顔をみせている。
でも、政治の話になると、真剣である。このままでは、続かないだろう。


来年3月には、予定通り大統領選挙が行われるのだろうか。
それまで、大暴動は起きないだろうか。
血を流されることがないのだろうか。


こうやって、日本語でどんどんジンバブエのことが報じられていってくれればいいと思う。でもほんとうは、明るいニュースも流れたらいいのにね。すばらしい国なんだから。




harare





ハラレの写真↑ これもBBCから。んんん〜。何かが写りこんでいる・・・。


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