低所得者層の平均的な6人家族の一ヶ月間の生活費は、9,654,731(約960万)ジンバブエドルになっているとのこと。これは、8月時点の600万ジンバブエドルと比較して38.8%の上昇だという。さらに、11月には1,000万に達するという見方もある。
(Consumer Council of Zimbabwe; CCZ)

これは、9月のガソリン価格の見直し、基本的な日用品に対するVATの17.5%への引き上げ(15%から)、パラレルマーケット(闇市場)の活発化などの影響による。

主な日用品・食料品の価格は以下の通り。

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(ZWD:ジンバブエドル)

メイズミール(20kg) 50,000(8月)→ 99,000(9月)
砂糖(2kg)      24,333 → 40,000
パン(700g)     10,000 → 23,400
米(2kg)       84,000 → 96,466
肉(1kg)      86,300 → 117,750
交通費       336,000 → 770,000
石けん       37,000 → 45,000

*闇レートで1米ドルあたり約84,000ジンバブエドル。(10月19日現在)
 8月時点では1米ドルあたり40,000ジンバブエドル。
 ただし、政府の公式レートは26,000ジンバブエドル。

(Daily Mirror, 5 Oct 2005)
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実際にハラレで生活してみると、やはり貨幣の価値が下がるにつれ、全体的に物価の上昇が感じられる。ガソリンが絶対的に不足しているため、交通手段だけでなく流通網にも大きく影響をしている。ついでに言えば、外貨が不足しているため、国内の企業の工場なども必要な物資が揃わずに稼働率が低いままである。

たとえば1リットルのジュースのパックが約200,000ドル。輸入物などは特に高い。
一度スーパーで一通りの食材や日用品をそろえると、軽く数十万ドルは使うことになる。

物価が上昇し、貨幣の価値が下がっているとはいえ、ひとびとの給料が上がるという訳ではない。ということは、一般の人々の生活はどんどん苦しくなるということ。

レストランに行くと、だんだん白人や、外国人ばかり見かけるようになった。
気軽に外食をするというごくふつうの生活を、この国のごくふつうのひとが続けられなくなりつつあり、外貨を持つ人間だけが得をしていくのである。