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2005年10月

地方政府にNGOを"規制"する権限を委譲。

NGO法案がまだ実現されぬままと思ったら、今回NGOは地方政府に対し登録せねばならなくなった。与党ZANU-PFにしてみればNGOは非常に煙たい存在。
Private Voluntary Organisations (PVO) Actに基づき、地方政府がNGOの登録など全てを担うことになるという。

新規登録申請者は地方行政官から証明書を発行してもらわねばならず、そのために念入りな調査が行われる。NGOを監視し、海外からの資金流入を阻止するNGO法案に次ぎ、NGOの首を絞める政策である。
また、NGOはこの政策の立案に関しても何ら関与することがなく、ますます活動を締め付ける方向性でことが進んでしまった。

ジンバブエのNGOアンブレラ組織であるNANGOでは、この政策の意図を分析し、提言を行う準備を進めているとのこと。
(Financial Gazette 27 Oct 2005)

こちらのNGOは政府との関係もあって、どうしても急進的な響きがある。開発でも保健でも土地でも教育でも、ともかく政府と折り合いをつけなければ進められないのである。そして、NGOに対する政府の厳しい扱い。NGOが政権交代を狙っているのではないことを、政府に理解してもらうのは並大抵のことではない。



ジンバブエの食糧不足。

来年三月頃までに、ジンバブエの人口の約半分近くにも及ぶ500万人のひとが、食糧不足の危機に瀕するといわれている。

先日のローマで行われたFAOの60周年記念の際にも、ムガベ大統領は国際社会に対し、緊急支援のアピールを行うどころか、ブッシュとブレアの悪口を言っている。

南部アフリカ全体でも、今年深刻な食糧不足が予想されている。しかし、ジンバブエ政府にしてみれば食糧不足など「存在せず」、金がなくて主食のメイズが変えないひとには政府が対応し、「国際社会の支援などは必要ない」、また支援したければしてもよいが、それは「政府の方針に従ってもらう」、云々。
ジンバブエの食糧不足は単に干ばつだけでなく、土地の強制収容、統制経済、憲法の改正による市民への締め付け、反対勢力への圧力など、複数の深刻な要因がある。

干ばつによる食糧不足に陥ろうとしているマラウイの大統領は、この自国の状況を鑑みてローマで行われたFAOの記念式典に出席せず、国民とともにあった。そして、このチャンスを利用して、国際社会への支援アピールを行った。

ジンバブエにおいては、政府が上記のような状況であることから、国連がドナーなど国際社会に支援アピールを行っている。(先日、その集まりのひとつに出席した)

ジンバブエが危機にさらされている理由は、主に政府の政策による人為的なもの。
強硬かつ頑固で独りよがりな政府に対し、国際社会の連携が問われている。

さらに、HIV/AIDS対策として抗レトロウィルス治療プログラムを打ち出したものの、財政はあきらかに不足しており、これも実現からはほど遠い。

ジンバブエ土地不平等問題にコミットするUNDPの決意。

UNDPは、ジンバブエ政府が土地不平等問題について取り組むように強く促すとのこと。
市民グループが土地再分配の不平等問題について提言しているのを受けた動きである。

2000年、政府のファスト・トラック政策により農地は強制収奪・一部の人間へ再分配をされてしまい、商業農家が収入源としていた土地への権利もほとんど無視されていた。

農業国のジンバブエにとって農業生産は経済の中心。
UNDPは、土地問題とその弊害の実態調査を行い、正確な情報収集に努めようとしている。

歴史的に、大規模農場の労働者が大部分を占めていた農業セクターだが、彼らが現在直面している問題は土地への権利の欠如による。農場労働者は、悪条件の労働だけでなくや社会政治的に排除されているともいえる。



ブッシュ大統領とブレア首相は悪者扱いなのである。

国連の60周年記念で、ローマのFAOに招待されていたムガベ大統領が、ブッシュ大統領とブレア首相を悪者(unholy man)呼ばわりしたのは先週のことである。

ムガベ大統領によれば、先進国における農業補助金制度は貧困層や途上国の農業発展を阻止しているとのこと。また、ジンバブエの土地改革を植民地の不平等を解決するためのものだと説明。

以下新聞報道されたムガベ大統領の発言:

"Must we allow these men, the two unholy men of our millennium, who in the same way as Hitler and Mussolini formed an unholy alliance, for an alliance to attach an innocent country?"

(イタリアでムッソリーニにこのような形で言及するのもいかがなものかと思う)

さらに、

"The voice of Mr Bush and the voice of Mr Blair can't decide who shall rule in Zimbabwe, who shall rule in Africa, who shall rule in Asia, who shall rule in Venezuela, who shall rule in Iran, who shall rule in Iraq."

つまり、彼にしてみればジンバブエは欧米列強に批判され、植民地であるかのごとく政治的に介入され(ジンバブエへの人道支援にすぎない)、さらには自分の「独裁」を危うくさせるような存在なのである。そして、ブッシュとブレアはダーク・サイド。

ジンバブエにとってみれば、国際社会で批判にさらされていて一部制裁も受けているなかで、今回FAOの60周年記念に招待されたことは、深刻な食糧不足に直面するジンバブエへの緊急支援アピールを行うチャンスであるはずだった。

しかし、支援などいらぬ、やりたいなら勝手にやってもいいよと大口をたたいた挙げ句、このように公然と悪口を言った。
これに対し、しかしながら、会場で一部から拍手がおこったらしい。

Daily Mirror 18 Oct 2005)




雨季の前、その雲。

9efe3b01.JPG
毎日、からりとした空が続いていた。
雲ひとつない、青空で、雨の一滴も降らなかった。

でもふと空をみたら、もう雲がたくさん浮かんでいる。

昨日、すこしだけ雨が降った。


白い雲が大地の先まで続き、一羽の鳥が飛んだ。
都会のハラレに、まんまるい影を落とす。

くっきりした雲。まぶしくて、きれいで。
その時間の流れ方。


ボツワナに行こうかと思う。
とても懐かしくなったから。

「そうだ、ボツワナ行こう」

為替レートの見直し、より現実的になるか?

今月20日には、Reserve Bank総裁ゴノの第三四半期金融政策見直しにおいて、かねてよりうわさされていた為替レートの見直しが発表された。(Tradable Foreign Currency Balances System)

これまでの政府のレートと実勢相場には何倍もの隔たりがあり、闇市場が広がっていた。

今後、1米ドルあたり26,000ジンバブエドル、といったオークションレートは開放され為替は市場により決定される。適用後数日経つが、先週までの闇レートには及ばないものの、じわじわとレートが下がってきている。(60,000くらい)

ただし、統制経済を強いてきたジンバブエ政府は完全に規制を撤廃するわけではなく、輸出業者は輸出時に入手される外貨の70%にこの新制度を適用、残りの30%の外貨は政府により決定されるオークションレート(当面は現行の26,000ドル)を適用しなければならないとのこと。

その他にも多くの経済改革メニューが提案されているが、どこまで効果があるか。

インフレ率は300%を優に上回っている。

HIV/AIDSのグローバルキャンペーン@ハラレ。

今日のNHKインターナショナルでもニュースになっていた、UNICEFとUNAIDSによるグローバルキャンペーン。
ニューヨーク、ジュネーブ、ロンドン、ナイロビなどで同時にキャンペーン発足ということで、ここハラレでも100名近くの人間がUNICEF事務所のホールに集まってイベントが行われた。(当方も出席)

出席者は国連機関を始め、政府関係者(労働福祉省)、NGO、ドナー、National AIDS Council、Mavambo Trust(孤児ケアのNGO)である。
このキャンペーンは、HIV/AIDSの子どもに対する深刻な被害への対策を狙いとし、MDG6の達成を視野に入れた、有効且つ継続的なHIV/AIDS対策への貢献をするためのキャンペーンである。

ジンバブエですでに政府によって策定されているNational Plan of Action for OVC(Orphans and Vulnerable Children)、National AIDS Policy、National AIDS Trust Fundを補完する形。
主な活動内容は、母子感染予防対策、小児ケアの提供、青年層の感染予防、HIV/AIDS感染者の子どもおよび孤児への保護とサポートなどである。

ジンバブエでは、毎日100人の新生児がHIVポジティブで生まれ、15分にひとりの子どもがエイズ合併症で亡くなる。UNICEFでは今年の終わりまでに160,000人の子どもがエイズにより両親を失うと予測している。HIVの母子感染予防を受けている妊婦は、必要としている人たちの10%とのこと。

コミュニティレベルから、国家レベル、そして世界レベルへの広がりが期待されているキャンペーン。そのためにはドナーの協力が肝要ということも強調されていた。

メディアも入り、子どものスピーチがある。また庭ではミュージシャンのパフォーマンスが行われ、ピンバッジやロゴ入りTシャツが配られていた。イベント的な要素が強く、新聞記事(Daily Mirror, 25 Oct 2005)にも取り上げられるなど強い外部アピールがあり、ドナー自体の参加は少なかったように思われる。具体的なプログラムの話はなかった。

ジンバブエでは他にも様々な支援プログラムが国連を中心に作成されているが、それらとの連携のあり方は果たしてどうなるのだろう。今の段階でははっきりしていない。一抹の不安を覚える次第。

ジンバブエのテレビ局(ZTV)が取材に来ており、参加者をじっくりと撮影していった。
じっくり撮影された日本人のわたしは、もしかしたら放映された番組の中で「日本政府が熱心に資金を出す姿勢を見せている!」なんて言われていたかもしれない。
ということは、わたしも外部アピールとして利用されたか??
ミュージシャンや子ども達だけでなく、参加者もまた宣伝に使ってしまっているような印象を受けた。

これでわたしも有名人になったに違いない。

独りの夜でも。

f6915343.jpgどうせ誰もいないし、
ウィントフック・ビールの缶を自分のためにあけ、
アラニス・モリセットの"THANK U"を聴く。


灯りを落として
サラウンドいっぱいの気分で、
部屋中に響きわたるように。


この曲を聴くときいつも、
わたしは何を思い出しているのだろう。    


胸が締め付けられるようになるのだけれど、
それが何なのか、わたしはいつもわからない。

野党MDCリーダーに反発、上院選挙へ。

来る11月26日に予定されている上院選挙に、野党MDCは参加するとされていたものの、党首ツァンギライは反対。MDCは内部分裂の状態で、拮抗していた。

そのような中、憲法改正をして上院を設置、与党ZANU-PFをますます強めるだけの上院選挙への参加を反対する党首をよそに、24日、少なくとも27名のMDCメンバーが上院選挙への立候補登録を強行したらしい。上院は66議席。(ちなみに、登録はこの日だけ)
しかし、対抗勢力もなく議席を確実にした与党メンバーが少なくとも19名はいるとのこと。

(Daily Mirror, 25 Oct 2005)

MDCは党首のツァンギライ派と事務総長のNcube派に分裂している。

ますます権力を争うだけの与野党という感が否めず、最後の最後までこの上院選挙をめぐり混乱していくのであろう。
MDCがあたらしいマニフェストを打ち出せる政党に成長しないのであれば、新たな政策をもった勢力の出現を期待するしかないのか。

どうにも笑ってしまいそうなZANU-PFの一連の動き。
権力をますます強化した後のムガベ大統領は、次に何に着手するのだろう。NGOの規制法案の実現?

ホワイトバンドへの批判。

わたし自身、賛同団体の一員として他のひとにホワイトバンドを紹介するにあたり、その資金の使途についての説明が不足していることは承知しており、かつ某団体内でもその話が出ていたが、ちょうどタイミング良くホワイトバンドへの批判記事があちこちで登場している。

懸念していたことが現実となってきた様子。
ほっとけないキャンペーンのような「政策を変える」ことによる貧困撲滅を目指す活動は動きが見えにくい。
重要なことではあるが、反面、わかりづらいため、ごくふつうの一般のひとにしてみれば「募金」でないことが反発につながる。(現にいまそうなりつつある)

ただ、キャンペーンをやるほうも、「政策を変える」といったところでそれがどこまで具体的な力となっているのか理解し切れていない部分が大きいように思う。
一般の人にわかりやすくするためでもある「ホワイトバンド」ではあったが、やはり壁は厚い。

キャンペーンをする側も、その点に気づかないようではだめだ。
目をそらすべきではないし、ほんとうに「政策」を変えるのなら理想ばかりではだめだ。そして、やわなチャリティ精神などではとうてい政府は動かない。一般市民は納得しない。

ここのところの警鐘をならしたつもりの自分のMLへの投稿へは、手応えのある反応無し。目をそらしているのか、単にうるさいのか。
理想ばかりに走るNGOは成功しない。
理想だけではお腹がいっぱいにならないし、政府は動かない。

理想、アカウンタビリティ、資金、インセンティブ、投資。
そのようなものが融合していなければならない。

政府、NGO、一般市民。
溝が出来てはならないところに大きな溝はある。
目をつぶっていてはいけない。

アフリカにフォーカス。

c1945a2c.jpg本日は、ジンバブエに来てからもっとも印象的であり、かつ重要な土曜日だったように思う。

そして、わたしがやっと「アフリカに来た」という十分な実感を得た日だ。本当の意味で。

いままで、わたしはどこか違う世界にいた。
頭の中がどこかすっきりしないのに、それになんとなく気づかぬ振りをしてここふた月を過ごしていたに違いない。しっくりこない。でもそれをどのように打開すればよいのかわからず、ぼんやりしていた。
せっかく、アフリカに戻ったというのに。

今日、エディンバラ大学の若手の先生宅(先週末ジンバブエ入り。政治のエキスパート)のブライ(南ア流バーベキュー)に招かれていった。そこは、いわゆる中流階級のフラットでとても居心地がよく、庭で豪快に焼かれる肉は気持ちよいくらいの焼け方だった。ビールと肉と、会話と笑い。

そして、招かれた教授(米国人・ジンバブエで20年以上を過ごす)、エディンバラ大学で修士をとったジンバブエ人青年(知人)、その友人、別のエディンバラの講師、そのジンバブエ人の奥さん。
知的でウィットに富んで、かつ面白く、そしてジンバブエという土地のことを本当の意味でよーく知っている彼ら。単にアカデミックというだけではなく、この土地に馴染んでいるひとびと。
その会話は、じつに面白かった。

そして、エディンバラ話ができるのもわたしにとっては非常に良かった。
あのころのことを思い出し、またそのセンスを取り戻す感覚を覚えたからだ。

英国のことを思い出すとアフリカへの感覚が戻ってくるし研ぎ澄まされる、というのは、何らかのバイアスがかかってそうな気がしなくもなく、ちょっと何かなと思うのだが、しかし、それがわたしの思考回路の仕組みであるのなら致し方ないし、むしろ歓迎し、積極的にたどるべきなのだろうと思う。

だから今日、やっとアフリカにフォーカスがあったように思う。
ジンバブエにかかわりはじめたような気がする。
二ヶ月経ってはじめて。
職場以外の、まったくちがう世界の、ごくあたりまえのこの国の人たちに触れる。
そんな単純なこと。
とても大切なこと。


センスを取り戻すパワー。

133e2920.jpgジンバブエの空気は、とても熱くなってきている。
雨季の直前のこの時期がもっとも暑い。

ほんとうは窓を開けて車を走らせると治安上よろしくないので、あんまり好きではないがクーラーを入れる。今日は特別、エディンバラからのゲストを助手席に乗せたからでもある。

わたしがエディンバラ大学で修士をとったのが2001年。彼女はその二年後にエディンバラにやってきて、政治学を中心に教えている。
ジンバブエの政治、とくにNGOと政府・国家の関係、選挙などについて、過去10年以上にわたり研究してきた彼女は、現在のわたしにとって非常に重要な人物なのである。

再びジンバブエに調査にやってきた彼女と、今日、ランチをともにした。

欧米の研究は彼らからの視点で語られることが多く批判されることもあるが、やはりわたしにはこの英国式の教育を受け英国で教えている彼女のとうとうとあふれる知識・経験・ものの見方に触れることにより、自分の感覚が呼び覚まされることを期待している。
そしてそれは、外れてはいなかったように思う。

センスを取り戻すパワーを得るやりかたは、自分が無意識的に知っている。
いままでの仕事と違って、こんどはもっと自分自身を信じていい。

だから今日、わたしは彼女に会うのを楽しみにしていた。
そして、実際、これは大きな良い刺激となった。

来週からわたしはいろんなひとにアポイントメントをとる。
いつだったか、なにもわからないままにアフリカへの道を探り始めた大学生のころのように、こんどは手に入りそうなカードをどんどんならべ、ひとつずつ裏返していく。そして、あるとき雲がすっと晴れるように、青空が見えてくる。自分の調査テーマが明確になってくる。

あせることは何もない。
しかし、自分は何も持っていないわけではない。

アフリカ研究を始めて、何年にもなるのだもの。


オフィスからアフリカの夕日。

0a79f46b.JPG地球上どこへいってもたぶん日は西へ沈むので、
わたしのオフィスの窓は西向きなのだろう。

毎日午後になると、強い日射しは
5つの縦長の窓からわれわれっと
強烈にまぶしーくデスクとソファを照らす。

遠くのビルと木々がくっきりと映え、
それからだんだん夕暮れの色になる。
グラデーションの緑色が、だんだん
夕闇に飲まれて、アフリカの空気に
シルエットを濃く映し出す。

空が白んでくる明け方も良いけれど、
こうして日が暮れる夕方も懐かしく、
いつかボツワナの村でずっと何時間も
外に座っていた日のことを思い出す。
あのとき、ブラウンのパンツをはいていた。


そうか。西向きか。
何となくわたしのオフィスの窓は
東向きであるようなイメージがある。

東には、日本があるんだな。

一ヶ月の生活費、960万ドル也。

低所得者層の平均的な6人家族の一ヶ月間の生活費は、9,654,731(約960万)ジンバブエドルになっているとのこと。これは、8月時点の600万ジンバブエドルと比較して38.8%の上昇だという。さらに、11月には1,000万に達するという見方もある。
(Consumer Council of Zimbabwe; CCZ)

これは、9月のガソリン価格の見直し、基本的な日用品に対するVATの17.5%への引き上げ(15%から)、パラレルマーケット(闇市場)の活発化などの影響による。

主な日用品・食料品の価格は以下の通り。

=========

(ZWD:ジンバブエドル)

メイズミール(20kg) 50,000(8月)→ 99,000(9月)
砂糖(2kg)      24,333 → 40,000
パン(700g)     10,000 → 23,400
米(2kg)       84,000 → 96,466
肉(1kg)      86,300 → 117,750
交通費       336,000 → 770,000
石けん       37,000 → 45,000

*闇レートで1米ドルあたり約84,000ジンバブエドル。(10月19日現在)
 8月時点では1米ドルあたり40,000ジンバブエドル。
 ただし、政府の公式レートは26,000ジンバブエドル。

(Daily Mirror, 5 Oct 2005)
=========

実際にハラレで生活してみると、やはり貨幣の価値が下がるにつれ、全体的に物価の上昇が感じられる。ガソリンが絶対的に不足しているため、交通手段だけでなく流通網にも大きく影響をしている。ついでに言えば、外貨が不足しているため、国内の企業の工場なども必要な物資が揃わずに稼働率が低いままである。

たとえば1リットルのジュースのパックが約200,000ドル。輸入物などは特に高い。
一度スーパーで一通りの食材や日用品をそろえると、軽く数十万ドルは使うことになる。

物価が上昇し、貨幣の価値が下がっているとはいえ、ひとびとの給料が上がるという訳ではない。ということは、一般の人々の生活はどんどん苦しくなるということ。

レストランに行くと、だんだん白人や、外国人ばかり見かけるようになった。
気軽に外食をするというごくふつうの生活を、この国のごくふつうのひとが続けられなくなりつつあり、外貨を持つ人間だけが得をしていくのである。

We will rock them, UPM

与党ZANU-PFが決行した先のクリーンアップ作戦への反対を巡って与党を脱退したPearson Mbalekwa氏が、中心的人物となり結成されたジンバブエの新しい政党UPM(United People's Movement)。
そのテーマソングが"We will rock them"なのだそうだ。タウンシップ・ジャズと南アフリカのmbaganga musicを組み合わせたもので、歌詞は英語・ショナ語・ンデベレ語で書かれており、作者は前情報省大臣Jonathan Moyo氏。

新しい政党が結成され、このままさらに憲法改正がなければ2010年の大統領選を目指す。ただし、世論の中では「またZANU-PFの繰り返し」という意見も。新しく政党を作って政権奪取を目指すだけではだめで、新しい政策を打ち出す気概を示さねばならないということか。

(Independent, 7 Oct 2005)

それにしても、新党に歌があるとは知らなかった。
アフリカ各地では政治的な歌も多い。

NGOは政権交代をねらう反政府的存在?

ジンバブエのNGO規制法案が出されてから一年経つ。
まだ施行されていない。

アフリカ大陸のなかで活動するNGOはごまんといるが、一部の国際NGOは自分たちに資金的な支援をしている本国政府との関係が近すぎるとして避難された場合もある。

NGOは経済・社会開発、また貧困削減において重要な存在であるが、政府はNGOを西側の圧力の一部として認識している。(by ジンバブエNGOアンブレラ組織NANGO)
ジンバブエ政府がうたうNGO規制法案は、NGOを登録制として実際にはNGOの活動を厳しく制限してしまうものであり、実際には施行されていないものの、これによるNGOへの心理的打撃は大きい。しかし、一部のNGOにしてみればチャレンジでもある。

ジンバブエ政府は、NGOを政権交代を目論む人間として敬遠している。「反政府的」と疑われないように、多くのNGOは政治に関して声を潜めるようにしているとのこと。政府は、NGOを西側の「トロイの馬」だと言わんばかりである。
政府は、国民の半分近く(約600万人)の人口が食糧不足に瀕すると言われているなかで、食糧不足など存在しないと言ってみたり、食料支援をしたければしてもかまわない、という態度を取って見せたり。

NGOが、価値観をシェアし、国際社会の意見に同調すれば、それは大きな力になるはず。
しかし、ドナーもまた「反ジンバブエ政府的」と一方的に非難されている中で、どのようにして市民社会が力を持つことが出来るのだろうか。

難しく微妙な問題である。

(The Financial Gazette, October 13-19, 2005)

まんまるくて大きな月。

夕べの帰り道。
真っ正面に大きな大きな月がでていた。
まんまるくて、ほんとうに大きかった。
色は、少し赤みがかったオレンジ色のよう。
おとぎ話に出てくる森の中を、
赤い車で運転している気分になった。

フロントガラスの真正面。
月が木陰から現れて、わたしははっと息をのんだ。

アフリカの夕日のあとは、静かな月。
おどけたような、その色合い。
どこかの絵本でみつけたような、懐かしい色。

わたしはアクセルをゆるめた。

世界銀行、ジンバブエには支援しない。

先週、東京を訪れていた世界銀行総裁ウォルフォヴィッツ総裁の発言。
今後、ジンバブエに対するこれ以上の支援を差し控えることにより、ジンバブエのように国際社会に対する強硬な態度を取る他の国に対して見せしめ(example)とすることもありうると言及。

「今後世界銀行は、ジンバブエに対する支援について非常に身長になるか、もしくはまったく差し控える。悪政と汚職の蔓延はジンバブエの発展を妨げている」とのこと。

前週発表されたIMFの報告によると、GDP成長率は今年末で7%減少、インフレ率は400%に達するとされている。その一要因としては、先の「クリーンアップ作戦」によるインフォーマルセクターの崩壊が挙げられている。


アフリカの都市部におけるインフォーマルセクターが担う経済的役割は非常に大きい。
しかし、この国ではそれを違法として一掃してしまった。街を「きれい」にするために。
インフォーマルセクターを正式に政府に登録させて商業再開させる、というような話もあるが、いったいどれくらいの人間がめでたく「登録」させてもらえるのだろう。

街中では、物売りが店舗を構えず、売り物の野菜などを手に歩いている。すぐ逃げられるからか。

(The Financial Gazette, October 13-19 2005)

ZISCO(鉄鋼)と中国企業の合弁

ジンバブエにおける中国企業の進出はめまぐるしい。南部アフリカにおける繊維産業はへの進出は、現地産業を窮地に追い込んでおり、その影響は深刻である。

国際社会から孤立しつつあるジンバブエはルックイースト政策と称して、中国やイランなどと関係を深めている。
淳国営企業のZISCO(Zimbabwe Iron and Steel Company)は、中国系鉄鋼企業(Shongang)
との合弁事業スタートに踏み切る予定であるが、政府もそれを承認しつつあるとのこと。

ハラレではジンバブエ・中国商業評議会(Zimbabwe-China Business Council)が設立され、中国の実業家や企業、ジンバブエの商業会議所(Chamber of Commerce, ZNCC)などとの意欲的な連携をはかっている。

このところの目立った中国の進出により、国内における中国へ風当たりが強くなっている。そんな中で安い中国製品の質は悪いとの評判もたっているが、政府はわざわざそれを否定するようなパフォーマンスを見せている。

ジンバブエ上院選挙は11月26日に決定。

先般の第17回憲法改正において、ジンバブエでは農地の国有化と再分配(白人農家の締め出し)、いわゆる「反政府的」な人物への旅券発行の制限などが設けられることになった。さらに、ジンバブエ国会に上院を設置し、そのための選挙が急遽行われる。いままで12月に実施と噂されていた選挙は繰り上げられ、11月末実施となった。

今年三月の議会選挙において野党ZANU-PFは圧倒的な勝利を収め(「自由かつ公正」な選挙ではなく与党の圧力によるものというのが国際社会のもっぱらの評価)、さらに今回の上院選挙によって確実に大多数の議席を占めると思われる。

上院の議席数は66議席。
野党MDCの代表チャンギライは、上院選挙へのMDCの参加を渋っていたが、内部分裂が際だっている野党MDCの政治的意志をアピールするためにも、10月13日、野党MDCは上院選挙への参加を表明した。
(Daily Mirror, 12 Oct 2005; Herald, 13 Oct 2005)

ジンバブエでは、ますます政府の締め付けが厳しくなっている感が否めない。まるで時代に逆行している。また大急ぎで選挙を実施し、ムガベ大統領が力を強めていくばかりである。

ジンバブエとIMFへの債務返済

IMFへの債務返済が滞り、いよいよ脱退を検討されつつあったジンバブエが、ここひと月あまりで突然の返済を行い、国際社会を驚かせた。
8月29日には、1億2,000万ドルの返済を行い、結果IMFはジンバブエの脱退を6ヶ月間延長、再検討することになった。

ジンバブエの経済は下降の一途をたどり、深刻な外貨不足であったにもかかわらず、この国際社会に対するパフォーマンスとも捉えられなくない返済劇は、ますます内部の経済を混乱させ、ジンバブエドルの対米ドル闇レートが急降下するであろうと言われている。

IMFによると、ジンバブエのGDP成長率は今年、農業生産の不振などの理由から7%下降し、インフレ率は320%まで高まると予想されている。ジンバブエ政府に対するIMFの勧告は、ガバナンスの強化や大規模な財政再建などのほか、為替レートの自由化などが挙げられている。(Independent, 7 Oct 2005)

<現在、1米ドルあたり26,000ジンバブエドル。実勢レートは1米ドルあたり80,000ジンバブエドルに達している。先月時点では40,000ドルであった。>

深刻な外貨不足にもかかわらず返済をおこなったということについて、その資金源は中国による資金提供なのではないかといわれている。ジンバブエ政府はかねてより「ルック・イースト政策」と称して中国との関係を深めている。中国への鉱物資源採掘権の譲渡と引き換えに資金提供を受けたと噂されているが、ジンバブエ政府は否定しており、真偽のほどは定かではない。

ジンバブエをめぐる国際社会の溝は、ますます深まりつつあるのかもしれない。
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セロウェの夜明け、鳥の声を聴いた: 大学生、作家ベッシー・ヘッドに会いたくて、ボツワナへ行くことにした。
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